中国EV市場の勢力図が変化
中国の電気自動車(EV)市場で、日本メーカーが苦戦を強いられている。一方、中国大手のBYDはシェアを拡大し、存在感を高めている。2024年の販売データによると、BYDのEV販売台数は前年比30%増の約300万台に達した。対照的に、日本メーカー全体の販売台数は10%減少し、約50万台にとどまった。
BYD躍進の要因
BYDの成長を支えるのは、低価格戦略と技術力だ。同社の「シーシリーズ」は、競合他社より20%安い価格設定で、若年層を中心に支持を集めている。また、独自開発のブレードバッテリーは安全性と航続距離で評価が高く、2024年には航続700kmを超えるモデルを投入した。
さらに、BYDは政府の補助金や充電インフラ整備の恩恵も受けている。中国政府はEV普及を国家戦略として推進しており、2025年までに新車販売の20%をEVにする目標を掲げている。
日本メーカーの課題
日本メーカーは、EVシフトの遅れが響いている。トヨタはハイブリッド車に注力してきたが、EV市場では出遅れた。2024年の中国でのEV販売台数は、トヨタが10万台、ホンダが8万台、日産が5万台と、いずれもBYDの10分の1以下だ。
日本メーカーの課題は、価格競争力と現地生産体制の不足にある。日本から輸出するEVは、中国製に比べて価格が高く、補助金の対象外となるケースも多い。また、中国市場向けのEVモデル投入が遅れており、消費者のニーズに応え切れていない。
今後の展望
専門家は、日本メーカーが中国市場で巻き返すには、現地での生産拡大と提携戦略が不可欠と指摘する。例えば、トヨタは中国のCATLとバッテリー供給で提携しているが、EV生産はまだ限定的だ。ホンダは2025年までに中国で10のEVモデルを投入する計画だが、BYDとの差は大きい。
一方、BYDは海外市場への拡大も加速しており、東南アジアや欧州で工場建設を進めている。日本メーカーは、中国市場だけでなく、グローバルでの競争力強化が急務となっている。



