中国EVメーカー、欧州市場で苦戦 関税引き上げが直撃
中国EVメーカー、欧州で苦戦 関税直撃 (19.07.2026)

中国の電気自動車(EV)メーカーが欧州市場で苦戦している。欧州連合(EU)による中国製EVへの関税引き上げが直撃し、主要ブランドの販売が減少している。2024年の中国製EVのEU向け輸出は前年比で約30%減の見込みだ。

EUの関税引き上げが打撃に

EUは2024年7月から中国製EVに対する関税を現行の10%から最大45%に引き上げた。この措置は、中国政府によるEV産業への過剰な補助金がEU市場を歪めているとの判断に基づく。中国のEVメーカーは低価格を武器に欧州市場でシェアを拡大してきたが、関税引き上げにより価格競争力が大きく低下した。

調査会社のデータによると、2024年上半期の中国製EVのEU新規登録台数は前年同期比で15%減少。特にドイツやフランスでの落ち込みが顕著で、ドイツでは同25%減、フランスでは同20%減となった。

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BYDとMGの販売減少

中国最大のEVメーカーであるBYDは、欧州市場での販売が鈍化している。BYDの欧州向け販売台数は2024年上半期に前年同期比で10%減の約5万台。同社は欧州での現地生産を計画しているが、工場建設には時間がかかるため、短期的な販売回復は難しいとみられる。

また、中国資本の英ブランドMGも影響を受けている。MGは2023年に欧州で約15万台を販売したが、2024年上半期は前年同期比で約20%減となった。MGの親会社である上海汽車は、EUの関税措置に対して「不当だ」と批判している。

中国メーカーの対応策

中国のEVメーカーは関税回避のため、欧州での現地生産を加速させている。BYDはハンガリーに工場を建設中で、2026年からの稼働を目指す。また、吉利汽車傘下のVolvoはベルギー工場でのEV生産を増強する計画だ。

しかし、現地生産への移行には多額の投資と時間が必要であり、当面は販売減少が続く可能性が高い。業界関係者は「中国メーカーが欧州で再び成長軌道に乗るには、数年かかるだろう」と指摘する。

欧州自動車産業への影響

一方、EUの関税措置は欧州自動車メーカーにも影響を与えている。中国からの輸入部品の価格上昇や、中国市場での報復関税の可能性が懸念されている。ドイツ自動車工業会(VDA)は「保護主義的な措置は長期的に欧州の競争力を損なう」と警告している。

EUと中国の間では、関税問題をめぐる協議が続いているが、合意の見通しは立っていない。中国商務省は「EUの措置はWTOルールに違反する」として、対抗措置を検討している。

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