中国企業による電気自動車(EV)とバッテリー分野への投資が急増し、2024年には日本企業を逆転したことが、調査会社ブルームバーグNEF(BNEF)の最新データで明らかになった。
中国企業の投資額、日本を上回る
BNEFの報告によると、2024年の中国企業によるEV・バッテリー分野への投資額は約120億ドルに達し、日本企業の約80億ドルを上回った。これは、中国政府の積極的な補助金政策と、国内市場の拡大が背景にある。
特に、バッテリー大手の寧徳時代新能源科技(CATL)や比亜迪(BYD)などが大規模な工場建設や研究開発投資を進めており、世界市場での存在感を強めている。
再生可能エネルギー投資でも中国がリード
BNEFはまた、再生可能エネルギー関連の投資でも中国企業が世界をリードしていると指摘。2024年の中国の再生可能エネルギー投資額は約1500億ドルに達し、日本の約300億ドルを大きく引き離した。
BNEFのアナリスト、アリソン・スミス氏は「中国はEVと再生可能エネルギーの両分野で世界のリーダーになりつつある。日本の企業や政府は、この流れに乗り遅れないよう、戦略的な投資を加速する必要がある」と述べている。
日本企業の課題
日本企業は、これまでハイブリッド車(HV)や燃料電池車(FCV)で先行してきたが、EV市場への対応が遅れている。特に、バッテリーの調達やコスト競争力で中国企業に後れを取っている。
トヨタ自動車やホンダなどは、EV専用プラットフォームの開発やバッテリー生産の内製化を進めているが、投資規模では中国企業に及ばない。
経済産業省は、日本企業の競争力強化のため、バッテリーサプライチェーンの国内整備や、次世代バッテリー技術の研究開発支援に乗り出しているが、効果が出るまでには時間がかかるとみられる。
今後の展望
BNEFは、2025年以降も中国企業の投資拡大が続くと予測。一方、日本企業は、差を縮めるために、官民連携での大規模投資や、技術面での差別化が求められる。
特に、全固体電池や次世代バッテリーの実用化が鍵となり、日本企業の技術力が生きる分野でもある。しかし、量産化までのコスト低減と、中国企業との競争に打ち勝つためのスピード感が課題となる。



