BYDの2024年業績:世界販売427万台、純利益34%増
中国の電気自動車(EV)大手BYD(比亜迪)は24日、2024年12月期の決算を発表し、世界販売台数が前年比29.8%増の約427万台に達したと明らかにした。このうち海外販売は前年の約2.1倍となる約41万台に拡大。純利益は34.0%増の402億5400万人民元(約4025億円)に達した。
中国市場の競争激化、値下げ合戦が収益圧迫
BYDの成長は中国国内市場でのシェア拡大に支えられているが、中国EV市場では競争が激化しており、同社も値下げ競争に巻き込まれている。これにより、粗利益率は前年の20.2%から19.4%に低下。売上高は24.0%増の7771億人民元と過去最高を更新したものの、市場予想を下回った。
BYDの王伝福(ワン・チュアンフー)会長は「中国市場は価格競争が激しく、当社はコスト削減と技術革新で対応している」と述べた。同社は2025年も世界販売台数の目標を500万台以上と設定しており、特に海外市場での拡大に注力する方針だ。
海外展開加速:東南アジア・欧州で生産拠点
BYDは海外市場での販売を拡大するため、タイやハンガリーに生産工場を建設中で、ブラジルやインドネシアでも工場計画を進めている。2024年には欧州連合(EU)が中国製EVに対する追加関税を課す方針を表明したが、BYDは現地生産により関税リスクを回避する戦略をとる。
同社の海外販売は、2023年の約20万台から2024年には約41万台に倍増。特に東南アジアと南米での需要が高く、タイではEV市場シェアの約4割を占める。欧州では、ドイツやスウェーデンなどでの販売が伸びており、2025年には欧州市場でのシェア拡大を目指す。
研究開発費は過去最高、自動運転技術に注力
BYDは2024年の研究開発費に約500億人民元を投じ、過去最高を記録した。主に自動運転技術とバッテリー技術の向上に充てられており、同社は2025年までにレベル4相当の自動運転機能を搭載した車両の量産を計画している。
また、同社はスマートフォン部品や鉄道事業など、EV以外の事業も拡大している。2024年の売上高に占めるEV関連の割合は約8割で、残りはバッテリーや部品事業などが占める。
BYDの株価は2024年に約30%上昇し、時価総額は約1000億ドル(約15兆円)を超え、世界の自動車メーカーでトヨタ、テスラに次ぐ規模となっている。



