Uber Eats Japanと岡山県瀬戸内市は6月17日、包括連携協定を締結した。締結式は瀬戸内市役所で行われ、黒石健太郎市長とUber Eats Japanの二之宮裕子マーチャント開発事業本部長が協定書に署名した。この協定は、地域活性化の推進を掲げるUber Eats Japanと、地域の発展及び住民の暮らし向上を目指す瀬戸内市の思いが一致し、実現した。
協定の目的と連携内容
協定の目的は、両者が相互に連携協力し、それぞれのリソースを効果的に活用することで、活力ある地域の創出と地域経済の発展を実現することだ。連携内容は3つの柱からなる。「地域活性化に関すること」「地域の暮らしの安全・安心に関すること」「その他、先端技術に関する情報交換及び活用に関すること」である。具体的な取り組みはその都度協議して決め、協定期間は1年で、両者のいずれからも異議がなければ更新される。
黒石市長の期待とUber Eatsのビジョン
黒石市長は挨拶で、コロナ禍に在宅ワークが増え、自身もUber Eatsを利用するようになったエピソードを披露。2026年4月から瀬戸内市でサービスが開始され、現在は市内5店舗程度が加盟している状況を踏まえ、「牛窓地区へのサービス拡大も検討されると聞き、地元飲食事業者の売上向上、雇用創出、子育て世代や高齢者の食事選択肢拡大、市外からの飲食店進出の可能性など、市民が求める住みやすいまちづくりに大きく寄与すると期待している」と述べ、市としてバックアップする姿勢を示した。
二之宮本部長は、現在は隣接する岡山市エリアの加盟店デリバリーが主軸だが、今後は市内の飲食店や小売店に積極的に声をかけ、瀬戸内市独自の配達ネットワークを拡大したいと表明。「デリバリーを単なる便利なサービスではなく、地域の暮らしを支える社会インフラにしたい」と強調。子育て世代の流入・定住促進や高齢者への生活支援といった持続可能なまちづくりのビジョンに共感し、Uber Eatsが地域課題の解決に貢献できると確信して協定締結に至ったと経緯を語った。
もたらされるメリットと具体的な取り組み
二之宮氏は、協定が瀬戸内市にもたらすメリットとして、地元飲食店・小売店のオンラインデリバリー対応促進による商機拡大・売上増加、市民にとっては多様なライフステージで食事や生活必需品が玄関先まで届く利便性拡大を挙げた。さらに、牛窓などの観光地でUber Eatsが使えるようになれば、インバウンドを含む観光客の夜間の飲食店不足を補い、滞在型観光地としての魅力向上に寄与できるとの考えを示した。
具体的な取り組みとして、まずは市内の飲食店・小売店の販路拡大を後押しし、市の周知サポートも得ながら地域経済の活性化にコミットする。また、高齢者などの買い物困難者が必要な食事・食品・日用品に手軽にアクセスできる環境を整備するほか、配達パートナーという柔軟な働き方を提供し、豊かな生活の後ろ盾になるとした。二之宮氏は「この包括連携協定はゴールではなくスタート。瀬戸内市との連携を深め、デリバリーを拡大し、安全・安心で活力のある暮らしを末永く支えていけるよう、さまざまな分野で協力する」と力強く語った。
市長によるデモンストレーション
締結式と会見の後、黒石市長が実際にUber Eatsでランチを注文するデモンストレーションが行われた。市長は日頃からよく訪れるという市内のインド料理店からランチのカレーセットを注文。届けられたナンをカレーに浸して食べ、「いつも行くお店の味を市役所にいながら食べられるのがうれしい」と笑顔で語った。今後、市内の至るところでこうした光景が見られるようになり、瀬戸内市の地域活性化が加速することが期待される。



