2025年1月、中国の電気自動車(EV)メーカーである比亜迪(BYD)が、日本市場で月間販売台数トップに立った。日本自動車販売協会連合会(自販連)の統計によると、BYDの1月の新車登録台数は約1,200台で、それまで首位だった日産自動車の軽EV「サクラ」の約1,100台を上回った。BYDは2023年1月に日本市場に参入して以来、わずか2年で首位を獲得したことになる。
BYD躍進の背景
BYDの急成長の背景には、手頃な価格設定と充実したモデルラインアップがある。主力の「ATTO 3」は価格が約440万円からで、国の補助金を活用すれば実質400万円を切る。また、2024年発売の「ドルフィン」は約360万円からと、日本の競合車種より安価だ。さらに、BYDは2025年までに日本国内に100店舗の販売網を構築する計画で、既存のディーラー網を活用している。
一方、日産サクラは2022年5月の発売以来、軽EV市場で独走してきたが、競争激化で販売が伸び悩んでいる。日産は2025年春にサクラのマイナーチェンジを予定しており、巻き返しを図る。
日本のEV市場の現状
日本のEV市場はまだ全体の新車販売の2%未満だが、徐々に拡大している。2024年の国内EV販売台数は約8万台で、前年比30%増。政府は2035年までに新車販売の100%を電動車(EVやハイブリッド車)にする目標を掲げている。しかし、充電インフラの不足や価格の高さが課題だ。
業界関係者は「BYDの躍進は、日本メーカーにとって警鐘だ。価格競争力と技術力で中国勢が台頭している」と指摘する。トヨタ自動車は2026年までに10車種のEVを投入する計画で、巻き返しを急ぐ。



