EV販売鈍化で中国電池大手CATLの増益率が鈍化、2024年は需要減が影響
CATL増益率鈍化、EV需要減が影響

中国の電気自動車(EV)用電池最大手である寧徳時代新能源科技(CATL)の2024年第1四半期(1~3月)の純利益は、前年同期比7%増の約105億元(約2200億円)となった。増益は続いたものの、前年同期の約8倍の増益から大幅に鈍化しており、EV市場の需要減速と競争激化が影響している。

売上高は10%減、市場シェアは維持

同期の売上高は前年同期比10%減の797億元(約1兆6700億円)と減少に転じた。これは、EV向け電池の販売価格が下落したことや、需要の伸びが鈍化したことが主因だ。一方、CATLの世界市場シェアは約37%と依然としてトップを維持しているが、ライバルである比亜迪(BYD)や韓国LGエナジーソリューションなどがシェアを拡大しており、競争は激化している。

EV販売鈍化が直撃

中国全体のEV販売台数は2023年に前年比35%増と堅調だったが、2024年第1四半期は同25%増とやや鈍化。特に、中国政府によるEV購入補助金の縮小や、経済成長の減速が消費者の購買意欲に影響を与えている。CATLの曾毓群会長は「市場は過渡期にあり、短期的な変動は避けられない」と述べ、長期的な成長に自信を示した。

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海外展開と新技術で成長目指す

こうした状況下、CATLは海外市場での生産拡大や新技術の開発に注力している。同社はドイツやハンガリーに工場を建設中で、欧州での現地生産を強化。また、ナトリウムイオン電池や全固体電池などの次世代電池の開発を進めており、2024年後半にはナトリウムイオン電池の量産開始を予定している。これにより、コスト削減とエネルギー密度向上を図り、競争力を維持する方針だ。

アナリストは慎重な見方

市場アナリストからは、CATLの増益率鈍化は一時的との見方がある一方、EV市場の成長鈍化が長期化すれば、収益にさらなる影響が出る可能性も指摘されている。特に、欧米でのEV需要も減速しており、CATLの海外戦略が奏功するかが鍵となる。中国の証券会社、中信証券のアナリストは「CATLは技術力と規模で優位性を持つが、需要環境の変化には柔軟に対応する必要がある」とコメントしている。

今後の見通し

CATLは2024年通期の業績見通しを公表していないが、業界団体の中国汽車工業協会は、2024年の中国EV販売台数が前年比20%増の約1150万台になると予測。成長は続くものの、ペースは鈍化すると見られる。CATLが新技術や海外市場でどれだけ成長を補えるかが、今後の焦点となる。

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