カナダ政府、EV充電網に巨額投資へ
カナダ政府は、電気自動車(EV)の充電インフラ整備に今後8年間で約120億カナダドル(約1兆3000億円)を投資する計画を発表した。これは、中国によるバッテリー市場支配に対抗し、北米のクリーンエネルギー供給網を強化する取り組みの一環。
投資の詳細と背景
この投資計画は、カナダのジャスティン・トルドー首相が11月30日に発表した。同首相は声明で、「カナダはEVとバッテリー製造における世界的リーダーになる可能性を秘めている」と述べ、中国への依存を減らす必要性を強調した。
投資の内訳は、EV充電ステーションの設置やバッテリー製造施設への補助金など。また、鉱物資源の採掘や加工にも資金が充てられる。カナダはリチウムやコバルトなどEVバッテリーに必要な鉱物を豊富に保有しており、その戦略的価値を高める狙いがある。
中国への対抗戦略
現在、世界のバッテリー生産の約70%を中国が占めており、カナダや米国は供給リスクを懸念。バイデン米政権もインフレ抑制法でEV税額控除を拡大し、北米でのバッテリー生産を促進している。カナダの今回の投資は、こうした動きと連動したものとみられる。
専門家は、カナダが鉱物資源とクリーン電力を活用すれば、北米のバッテリーサプライチェーンで重要な役割を果たせると指摘。ただ、採掘に伴う環境負荷や先住民族の権利問題も課題として残る。
EV普及への影響
カナダ政府は2035年までに新車販売の100%をゼロエミッション車とする目標を掲げる。今回の投資により、充電インフラ不足が解消され、EV普及が加速すると期待される。しかし、カナダ自動車協会は「充電網の整備が需要に追いつくかが鍵」と述べ、計画の着実な実行を求めた。



