中国の電気自動車(EV)最大手、比亜迪(BYD)は、2026年までに日本国内の販売店舗数を現在の約50店舗から100店舗に倍増させる計画である。同社は2023年1月に日本市場に正式参入し、首都圏を中心に販売網を構築してきたが、販売台数は伸び悩んでいる。2024年の新車登録台数は約2000台にとどまり、目標には達していない。
販売網拡大の背景
BYDの日本法人は、販売網の拡大により、顧客の利便性向上とブランド認知度の向上を目指す。現在、東京、大阪、名古屋などの大都市圏に店舗を集中させているが、今後は地方都市への展開も検討している。同社は、2025年までに新型SUV「ATTO 3」の改良版や、コンパクトEV「Seagull」の日本投入を予定しており、販売網の拡充は新型車投入に先駆けた布石とみられる。
BYDの日本法人広報担当者は、「日本市場は競争が激しいが、当社の技術力とコスト競争力で差別化できる。100店舗体制により、より多くのお客様にBYDのEVを体験していただきたい」と述べている。
充電インフラの整備
販売網拡大と並行して、BYDは充電インフラの整備も進めている。同社は、2024年末までに全国の販売店に急速充電器を設置する計画で、すでに全店舗への設置を完了した。また、外部の充電ネットワークとの連携も強化しており、提携先の充電スタンドを利用できるサービスを提供している。
日本におけるEV普及の課題の一つは充電インフラの不足だが、BYDは自社の販売店を充電拠点として活用することで、顧客の不安解消を図る。
日本市場の課題と展望
BYDの日本市場での販売は、2024年の約2000台と、当初目標の年間5000台を大きく下回っている。日本では、トヨタや日産などの国内メーカーがハイブリッド車(HV)やEVを投入しており、競争は激化している。また、日本独自の認証制度や販売チャネルへの適応も課題となっている。
しかし、BYDは2025年以降、新型車の投入と販売網の拡大により、販売台数の回復を目指す。同社は、2026年までに日本市場で年間1万台の販売を目標に掲げている。世界最大のEVメーカーであるBYDが、日本市場でどこまで存在感を示せるか、注目が集まる。



