中国の電気自動車(EV)最大手、比亜迪(BYD)が2024年12月期の決算を発表した。売上高は前年比24%増の約777兆円(約3兆7000億元)、純利益は同11%増の約4.6兆円(約220億元)と増収増益を達成した。しかし、成長率は前年の大幅な伸びから鈍化し、競争激化による値下げが利益率を圧迫した。
売上高は過去最高も成長率は鈍化
BYDの2024年売上高は過去最高を記録したが、前年の約42%増から成長率は半減近くに落ち込んだ。純利益の伸び率も前年の約80%増から大きく減速した。中国市場ではEV販売競争が激化しており、BYDは価格引き下げを余儀なくされている。これにより、売上高総利益率は前年の20.2%から19.4%に低下した。
EV販売台数は世界2位、テスラとの差縮まる
BYDの2024年のEV販売台数は約176万台で、前年比約12%増加した。世界EV販売ランキングでは米テスラに次ぐ2位だが、テスラの販売台数が約179万台と微増にとどまったため、両社の差は縮まっている。BYDは2025年に約500万台の販売目標を掲げており、さらに攻勢を強める見通しだ。
海外展開と高級車ブランドで収益改善へ
BYDは中国国内市場の競争激化を受け、海外展開を加速している。2024年の海外販売台数は前年比約70%増の約41万台と急成長した。また、高級車ブランド「仰望(Yangwang)」や「方程豹(Fangchengbao)」を投入し、利益率の改善を図っている。中国自動車工業協会(CAAM)のデータによると、2024年の中国EV市場全体の販売台数は前年比約35%増の約1100万台と堅調だが、メーカー間の競争は一段と激しさを増している。
業績予想と今後の見通し
BYDは2025年も増収増益を見込むが、成長率はさらに鈍化する可能性がある。アナリストからは「中国市場の需要が頭打ちになる中、海外市場での拡大が鍵を握る」との声が上がっている。BYDの王伝福(Wang Chuanfu)会長は「技術革新とコスト競争力で成長を続ける」と述べ、競争に勝ち抜く姿勢を示した。



