9月に開幕する愛知・名古屋アジア大会(読売新聞社協賛)で、デジタルの仮想空間で戦うバーチャルテコンドーがアジア大会で初めて実施される。実際に打撃を加えることなく、性別や体格差にかかわらず競い合えるのが特徴で、全日本テコンドー協会も競技普及の後押しになると期待している。
競技の概要と広がり
バーチャルテコンドーは2024年にシンガポールで世界選手権が開催されるなど、すそ野が広がりつつある。昨年からは日本でも各地で大会が行われ、1大会あたり20人ほどが参加しているという。
今回はアジア・オリンピック評議会(OCA)からの要請を受け、大会組織委員会が今年6月、eスポーツではなく、テコンドーの1種目として実施することを発表した。同協会は昨年の国内大会の成績などを勘案し、男女2人を代表に選んだ。
代表選手の意気込み
男子代表の鈴木颯さん(25)は「しっかりメダルを取って、いいバトンをつなぎたい」と意気込みを語る。
試合では仮想空間上の相手に主に蹴りを当て、体力ポイントを削って勝利を目指す。実際に体験してみると、素早く動きながら的確に蹴りを当てることが求められ、運動量は見た目以上に多い。
課題と協会の期待
一方、シンガポールの企業が開発した競技に必要なシステムは数十万円と高額で、通信環境が悪いと円滑な運営が難しいといった課題も指摘されている。
同協会の担当者は、「バーチャルテコンドーをテコンドー普及の足がかりにしたい。障害のある選手や70代の選手もいて、今の時代にフィットしている」と意欲を見せている。



