大手コンサルティングファームが新人研修を劇的に変えている。デロイト トーマツ グループは今秋の新入社員研修からカリキュラムの半分を生成AIの学習に充て、中核に「修羅場AI道場」を組み込む。アクセンチュアも新卒社員向けにAIエージェント作成研修を実施しており、プログラミング知識がなくてもノーコードツールで作成可能だ。
デロイトの「修羅場AI道場」とは
デロイトの研修では、最低5~7営業日連続で半日から丸一日をAI訓練に費やす。コンサルタントの素養として必要な基礎調査、課題特定、仮説構築といったプロフェッショナルワークの全工程において、生成AIを徹底的に活用する訓練を何度も反復して体得させる。同社の担当者は「生成AIを使いこなせないコンサルタントは生き残れない。あえて修羅場を経験させることで、AIを武器にできる人材を育成する」と語る。
アクセンチュアのノーコードAI研修
アクセンチュアは新卒社員向けに、AIエージェントを作成する研修を実施。ノーコードツールを用いるため、プログラミング未経験者でも参加可能だ。研修では、実際のビジネス課題を解決するAIエージェントをチームで開発し、最終日に成果を発表する。同社の研修責任者は「AIを使いこなすことは、もはや特別なスキルではなく、基本的なリテラシーになりつつある」とコメントしている。
コンサル業界のスキル変革
従来のコンサルタントに求められたのは、分析力や問題解決能力だったが、生成AIの台頭により求められるスキルが変化している。調査や分析の多くをAIが代替できるようになり、コンサルタントにはAIを適切に活用し、その結果を解釈する能力が不可欠となった。両社の研修改革は、この流れを象徴するものだ。
業界関係者によると、他の大手コンサルファームも同様の研修導入を検討しており、今後さらにAI活用が進むとみられる。新人研修のAIシフトは、コンサル業界全体の競争力を左右する重要な要素となりそうだ。



