シスコシステムズは7月8日、米ラスベガスで開催した年次イベント「Cisco Live! U.S.」での発表内容を説明。AIがもたらす変化に対応するため、「ネットワーク」「セキュリティ」「運用」を1つのプラットフォームに統合する「One Portfolio」戦略を推進する方針を示した。
AI時代に向けたプラットフォーム戦略
米シスコ グローバルスペシャリスト シニアバイスプレジデント デイヴ・ウェスト氏は、AI時代にはネットワーク、セキュリティ、運用を統合的に管理することが重要だと説明。同社は「One Portfolio」戦略の下、ネットワーク、セキュリティ、オブザーバビリティ、コラボレーションを統合していく考えを示した。
ウェスト氏は「すべてがつながる今、ネットワークが根幹になる。AIの時代において、ネットワークデザインを書き換えなければならない」と述べ、次世代ネットワークの重要性を強調。「シスコはハード、ソフト、サービス、シリコン、オプティクスとネットワークのあらゆる部分を作っている」と自社の強みをアピールした。
セキュリティに関しては、強靭性を製品に組み込んで統合を図り可視性を向上。同氏は「いかなる課題に直面しても、レジリエンスが礎になる」と述べ、異常発生時の回復と運用継続を支援するとした。
Cisco Cloud Controlを中核に統合管理
「One Portfolio」戦略の基盤となる統合プラットフォームが「Cisco Cloud Control」で、Cisco Live!で発表された。ITインフラの管理、監視、防御を人間とAIエージェントが共同で行うために構築されたものだ。
同製品は、シスコのネットワーキング、セキュリティ、コンピューティング、オブザーバビリティ、コラボレーションの各環境を単一のセキュアな環境で統合的に可視化する。
米シスコ グローバルネットワーキングセールス シニアバイスプレジデント ブリンク・サンダース氏は、「Cisco Cloud Control」について、「エージェントがモニタリングしてトラブルシュートすることを可能にする。共通のポリシーをインフラ全体に適用して、エンド・ツー・エンドで保護する」と説明した。
サンダース氏は、AIの普及に伴いサイバー攻撃も高度化しており、従来のパッチ適用中心の対策だけでは対応が難しくなっていると指摘。AIが攻撃に悪用されることを見据え、ネットワークにセキュリティを組み込む必要性を強調した。
「現在のサイクルでパッチを当ててセキュアな環境を保つようでは、AIのスピードに間に合わない。サイバー攻撃を受けると、財務的な被害も出る」(サンダース氏)
同氏は、AI時代には人手ではなくマシンスピードでネットワークやセキュリティを運用する必要があると指摘。製品ラインアップを拡充し、AI時代に対応したスケーラブルなネットワーク機器やセキュリティ製品を提供していく考えを示した。
Cisco Live!で発表された主な製品群
イベントでは、AI時代のネットワークインフラを支える新製品として、高性能ルーターやスイッチ、次世代ファイアウォール、AIベースのセキュリティアナリティクスソリューションなどが発表された。これらの製品は、Cisco Cloud Controlと連携し、統合管理を実現する。



