集中力アップに掃除とコーヒーのタイミングが効果的:研究で実証
集中力アップに掃除とコーヒーのタイミングが効果的

集中力は、自分の意志の強さだけでは決まらない。下関市立大学教養教職機構の佐々木淳准教授は、さまざまな研究から導かれた「正解」を実践することで、誰でも集中力を高められると指摘する。特に、勉強や仕事の前に短時間の掃除を行うことや、コーヒーを飲むタイミングを調整することが、効果的な方法として挙げられる。

散らかった環境が集中力を奪う

UCLAの研究では、生活空間が散らかっている人ほど、朝と夜で変化するはずのコルチゾールのリズムが小さくなりやすいことが報告されている。つまり、1日中「頭がシャキッとしない状態」が続いてしまうのだ。また、カーネギーメロン大学の研究では、壁面装飾が多く視覚情報にあふれた教室では、一般的な普通の教室に比べて注意がそれやすく、学習の伸びが小さくなる傾向が見られた。視界に入る多くの情報が、集中を妨げる原因となる。

掃除は脳のウォーミングアップ

掃除は、掃除機をかける、物を移動させる、机を拭くなど軽い身体活動を伴い、軽度の有酸素運動にあたる。複数の研究で、軽い有酸素運動の直後には注意力や段取り力が一時的に高まりやすいことが示されている。ミネソタ大学の研究では、整った環境に身を置くと脳が無意識に「規律」を意識するため、自制心が働きやすくなると報告されている。実際、散らかった部屋にいる人よりも、欲求を抑えた健康的な食事を選んだり、利他的な行動をとったりする傾向が見られた。これは勉強や作業にも当てはまり、集中力は環境によって決まるという。

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コーヒーのタイミングも重要

佐々木准教授は、コーヒーを飲むタイミングにも科学的な根拠があると述べる。起床直後はコルチゾールの分泌がピークに達しており、このタイミングでカフェインを摂取すると、コルチゾールの分泌が抑制され、効果が薄れるという。最適なタイミングは起床から約2時間後で、その時間帯はコルチゾールの分泌が低下し始めるため、カフェインの覚醒効果を最大限に引き出せる。また、午後2時以降にカフェインを摂取すると、夜の睡眠に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要だ。

スマホは別室に置くのが正解

集中力を妨げる大きな要因の一つがスマートフォンだ。佐々木准教授は、スマホの電源や通知をオフにするだけでは不十分で、別室に置いておくことが効果的だと指摘する。視界に入るだけで注意が奪われるため、物理的に遠ざけることが重要だ。

集中力を持続させる3つの方法

佐々木准教授は、集中力を持続させる方法として以下の3つを提案している。1つ目は、短時間の掃除で脳をウォーミングアップすること。2つ目は、コーヒーを起床2時間後、かつ午後2時までに飲むこと。3つ目は、スマホを別室に置くなど、環境を徹底的に整えること。これらの方法は、科学的な研究に裏打ちされており、意志の強さに頼らずに集中力を高めることができる。

本稿は、佐々木淳『科学的根拠+αで成果を出す 戦略的勉強法』(あさ出版)の一部を再編集したものである。

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