中国政府は20日、企業などに分散するデータの利活用を一元的に進める国有企業「国家データ集団」を設立した。データの国家管理を強め、人工知能(AI)開発の競争力を高める狙いがあるとみられる。中国国営新華社通信が伝えた。
設立の目的と不明点
設立の目的は「データの価値を引き出し、AIの発展に貢献し、データ産業のエコシステムを活性化すること」としている。ただ、具体的な業務内容や扱うデータの範囲、対象の業界・企業などについては明らかにされていない。個人情報保護などとの兼ね合いや、民業圧迫などへの懸念がつきまとうことになりそうだ。
AI開発競争の背景
現在、米中での覇権争いが激化しているAIの開発には、AIに学習させるためのデータが欠かせない。その開発を効率的に進めるには、データの「質」と「量」も重要だ。企業や産業、政府機関などにはそれぞれ大量のデータが蓄積されている。中国政府は今回、それらの一元的な利活用を進める組織を設立することで、AIなどの次世代技術での競争力を高める狙いとみられる。
新華社の評価
新華社は、国家データ集団の設立について「世界的にも先駆的な試みであり、世界的なデータ資源競争における我が国の地位を効果的に高めることになる」と報じている。