米カリフォルニア州、年齢確認義務からLinuxなどOSSを除外する修正法案を可決
米加州、年齢確認義務からOSS除外の修正法案可決

米カリフォルニア州議会は、オペレーティングシステム(OS)に利用者の年齢情報の申告を求める「デジタル年齢保証法」を修正し、Linuxなどのオープンソースソフトウェア(OSS)を対象から除外する法案「AB1856」を可決した。AB1856は上下両院での審議を終え、ニューサム知事の署名を待つ段階となった。

AB1856の概要とOSS除外の内容

この法案はカリフォルニア州で成立済みの「AB1043」(デジタル年齢保証法)の修正法案だ。AB1043では対象となるオペレーティングシステムのプロバイダーに利用者の年齢確認を義務づけたが、Linuxディストリビューションをはじめとするオープンソースソフトウェア(OSS)では運用上の問題に直面するとの懸念が高まっていた。

AB1856では、「複製・再配布・改変を利用者に許可するライセンス条件でOSを配布する事業者」を、OSプロバイダーの定義から除外する規定を明記。これにより従来型のLinuxディストリビューションの多くが年齢確認義務の対象から除外される。

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対象OSの義務と年齢区分の取り扱い

一方で、適用対象となるオペレーティングシステム(Windows、macOS、iOS、Androidなど)は、2027年1月1日施行予定の「AB1043」(デジタル年齢保証法)が定めるとおり、生年月日、年齢、または両方の入力画面を提供する必要がある。オペレーティングシステムは入力された情報を合理的なAPIを通じてアプリストアおよびアプリ開発者に開示し、アプリには年齢層に合わせたサービスの提供が求められる。

開示される情報は4つの年齢区分のみで、実際の生年月日が公開されるわけではない。具体的には「13歳未満」、「13~15歳」、「16~17歳」、「18歳以上」の4種類となる。法案ではこの区分情報を個人を特定しないデータとして扱い、必要最小限の情報だけを送信するよう定めている。

Webブラウザ規定の削除と罰則

Linuxiacによると、AB1856は初期案から変更されたという。以前はWebブラウザおよびWebサイト運営者に対する規定があり、オペレーティングシステムからWebブラウザー、さらにWebサイトへ年齢区分を提供する経路の構築が想定されていた。しかし、今回議会を通過した法案からはWebブラウザの規定は削除され、OSプロバイダー、対象アプリストア、アプリ開発者を中心とする制度に落ち着いたとのこと。

ただし、開発者が入手した年齢区分は、特定の関連プラットフォームやアクセスポイントで「実際の知識」として扱うことが可能としている。具体的には、開発者が運営するWebサイトとアプリ間でアカウントを一本化している場合に、アプリが知り得た年齢区分をWebサイトでも利用できるという。

また、年齢区分を自由に要求できないことも明記された。関連法で義務づけられている場合を除き、個人はOSプロバイダーや対象アプリストアに年齢区分を要求することはできない。さらに法令と無関係な目的で第三者と年齢区分を共有することも禁止される。

重い罰則既定も盛り込まれた。過失による違反1件につき対象となる子ども1人あたり最大2500ドル(執筆時点のレートで約40万円)、故意による違反では1件につき1人あたり最大7500ドル(同、120万円)の制裁金が定められた。

AB1856は州議会を通過し、ニューサム知事の署名を待つ段階となった。成立した場合、2027年1月1日に施行される。施行日以前に動作しているデバイスには、同年7月1日まで対応の猶予期間が設けられる。一方、Linuxをはじめとするオープンソースソフトウェアは、ライセンスがコピー、再配布、改変を認めることを条件に、同法の義務から外れることになる。

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