JR四国は同社初となるハイブリッド式ローカル車両「3600系」の運行を開始した。徳島県内で運行していたディーゼル車両の老朽化が進んでおり、新型車両への順次入れ替えを進めている。6月27日から徳島線、高徳線、牟岐線の3路線で運行を開始し、環境負荷の低減と従来より快適な乗り心地を実現した。
車両デザインと車内設備の特徴
今回導入されたのは2編成(計4両)で、車体は四国の豊かな海や空をイメージしたライトブルーを基調としている。車内は従来の車両と比べて幅を約5センチ広げ、木目調の床で温かみのある雰囲気を演出。ドア上部には液晶式ディスプレーを設置した。JR四国は2030年度までに35編成(計70両)に増やす予定だ。
ハイブリッド方式の採用で環境性能と快適性を向上
最大の特徴はディーゼルエンジンでの発電と蓄電池にためた電力の二つでモーターを駆動させる「ハイブリッド式」の採用だ。駅停車時にはアイドリングストップし、減速時などに蓄電した電気を活用する。従来の車両に比べて燃費が約2割向上するとともに、静かでなめらかな乗り心地を実現した。
今月1日に乗車した阿南市のパート従業員(33)は「以前に比べて揺れが軽減され、よりリラックスして乗れるようになった」と笑顔を見せた。
背景:老朽化するディーゼル車両の代替
JR四国によると、今年4月時点で同社が保有する普通列車用の車両計234両のうち、ディーゼル車両は137両で約6割を占める。特に徳島県内には電車がなく、全路線がディーゼル車両で運行されており、欠かせない存在だ。国鉄時代から使用するキハ40形・47形の老朽化が進み、2022年頃から新型車両の導入を検討。環境負荷の低減を図るため、ハイブリッド式の新型車両の導入を決定した。
開発経緯と今後の展望
乗務員らへのヒアリングなどを重ね、2025年12月に量産先行車2編成(計4両)が完成。2026年1月からは路線での走行試験でブレーキ性能の確認などを行っていた。車両の設計に携わった同社鉄道事業本部車両課の松村遼太さん(28)は「これから徳島で主力となる車両。より多くの人に愛され、快適な通勤や旅行に利用してほしい」と話した。



