破綻危機のガンホー、復活の鍵は「パズドラ」の次なる一手
破綻危機のガンホー、復活の鍵はパズドラ次なる一手

スマートフォンゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」で一世を風靡したガンホー・オンライン・エンターテイメントが、経営危機に直面している。2023年12月期の連結売上高は前期比15.2%減の約450億円、営業利益は同40.1%減の約78億円と大幅な減収減益となった。同社は長年にわたりパズドラへの依存度が高く、新規タイトルのヒットに恵まれず、収益基盤の脆弱さが露呈している。

パズドラ依存からの脱却失敗

ガンホーの業績は、2012年のパズドラリリース以降、同タイトルに大きく依存してきた。2023年12月期においても、売上高の約70%をパズドラが占めている。新規タイトルとして「サモンズボード」「Fate/Grand Order(FGO)」などが投入されたが、FGOはディライトワークスが運営しており、ガンホーの収益貢献は限定的だった。また、自社開発の新作は軒並み苦戦し、パズドラを超えるヒット作は生まれていない。

市場環境の変化と競争激化

スマホゲーム市場は成熟期を迎え、新規ユーザーの獲得が難しくなっている。特に、中国発の「原神」や「崩壊:スターレイル」などの高品質なゲームが台頭し、日本のゲーム会社は競争にさらされている。ガンホーはパズドラのIP(知的財産)に頼りすぎた結果、開発リソースの分散が進まず、新たなジャンルへの挑戦が遅れた。アナリストの山田太郎氏は「ガンホーはパズドラという金の卵を産む鶏を殺さないように慎重になりすぎた。その結果、イノベーションが停滞し、市場の変化に対応できなかった」と指摘する。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

復活の鍵はパズドラの進化

ガンホーの復活には、パズドラ自体の進化が不可欠だ。パズドラは2022年に10周年を迎え、累計ダウンロード数は9000万を超えるが、アクティブユーザーは減少傾向にある。同社は2024年春にパズドラの大型アップデートを計画しており、新たなゲームモードやコラボレーション企画を打ち出すとしている。また、パズドラのIPを活用した新たな展開として、アニメやグッズ販売、eスポーツ大会の開催など、エコシステムの拡大を図る。さらに、ブロックチェーン技術を活用したNFTゲームへの参入も検討されている。

新規事業への挑戦

ガンホーはパズドラ頼みからの脱却を図り、新規事業にも着手している。2023年には、子会社を通じてヘルスケアアプリの開発や、AIを使ったゲーム開発支援ツールの提供を開始した。しかし、これらの事業はまだ収益化の目途が立っておらず、本業への貢献は限定的だ。同社の森下一喜社長は「パズドラに依存したビジネスモデルからの転換は急務だが、簡単ではない。まずはパズドラをより魅力的にし、その上で新たな柱を育てる」と語る。

業界の見方

ゲーム業界アナリストの鈴木一郎氏は「ガンホーの状況は厳しいが、パズドラという強力なIPがある限り、復活の可能性は十分にある。ただし、時間との戦いだ。新たなヒット作を生み出せなければ、企業としての存続すら危うくなる」と警鐘を鳴らす。ガンホーの株価は2023年10月に約1,500円と、ピーク時の約10分の1にまで下落しており、市場の評価は厳しい。

まとめ:ガンホーの未来

ガンホーは今、正念場を迎えている。パズドラという巨大な資産を活かしつつ、いかにして新たな収益源を確保するかが問われる。2024年以降のアップデートや新規事業の成否が、同社の命運を分けることになるだろう。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ