ファミリーマートの冷凍食品コーナーが今、大きな変貌を遂げている。2023年度の冷凍食品売上高は前年比で2桁の伸びを記録し、コンビニエンスストア業界でも異例の成長を見せている。その背景には、電子レンジで調理できる本格的な味と、日々拡充されるラインアップがある。
売上2桁増を牽引する「時短ニーズ」と「クオリティ」
ファミリーマートの冷凍食品担当者は、「最近の消費者は、時短でありながらも食事の質を妥協したくないというニーズが強い。当社の冷凍食品は、レンジで温めるだけで料理店のような味わいを実現しており、その点が支持されている」と分析する。実際、同社の冷凍食品は2022年から売上が急伸し、2023年もその勢いは衰えていない。特に、単身世帯や共働き世帯を中心に、夕食の一品として購入するケースが増えているという。
人気の秘密は「レンジで本格」シリーズ
好調の要因の一つが、2021年から展開する「レンジで本格」シリーズだ。このシリーズは、冷凍とは思えない出来立ての食感と味わいが特徴で、2023年には累計販売数が1億食を突破した。代表的な商品には、「レンジで本格 カルボナーラ」(税込298円)や「レンジで本格 ビーフストロガノフ」(同298円)などがあり、発売以来高い人気を誇る。さらに、2024年1月には新たに「レンジで本格 海老のチリソース」(同298円)が登場し、中華料理のラインアップを強化した。
2024年注目の新作冷凍食品5選
ファミリーマートは2024年に入ってからも、続々と新商品を投入している。以下に、特に注目すべき5つの新作を紹介する。
1. 大きな海老と魚介のペスカトーレ(税込398円)
2024年2月に発売されたこの商品は、大ぶりの海老やイカ、ムール貝などが入ったトマトベースのパスタ。魚介のうま味が凝縮されたソースが特長で、レンジで温めるだけで本格的なイタリアンを楽しめる。カロリーは441kcalと、満足感がありながらも比較的ヘルシーな点も人気の理由だ。
2. チキンのトマト煮込み ~ハーブの香り~(税込321円)
2024年3月発売。じっくり煮込んだようなやわらかいチキンと、トマトとハーブの爽やかな風味が調和した一品。付け合わせの野菜もたっぷりで、栄養バランスも考慮されている。電子レンジ調理で約5分と手軽なため、忙しい日の夕食に最適だ。
3. ふわとろオムライス(税込321円)
2024年4月に登場した新作。卵はふわふわ、中のチキンライスはケチャップ味がしっかりと効いており、冷凍とは思えない出来栄え。特製のデミグラスソースがかかっており、洋食屋の味を自宅で再現できる。カロリーは472kcalで、ボリュームもある。
4. 焦がし醤油の焼きおにぎり(税込162円)
2024年5月発売。香ばしい焦がし醤油の香りが食欲をそそる焼きおにぎり。表面はパリッと、中はもちもちの食感が楽しめる。1個入りで価格も手頃なため、小腹が空いた時や朝食にもぴったり。レンジで温めるだけでなく、トースターで焼くとより一層香ばしさが増す。
5. 冷凍 完熟マンゴー(税込278円)
2024年6月に発売予定のデザート系冷凍食品。完熟マンゴーをそのまま冷凍したもので、甘みが凝縮され、シャーベットのような食感が楽しめる。暑い時期にぴったりのアイテムで、そのまま食べるほか、スムージーやヨーグルトのトッピングとしても活用できる。
今後の展開と課題
ファミリーマートは今後も冷凍食品のラインアップを拡充し、2024年度中にさらに10商品以上の新作を投入する計画だ。特に、健康志向に対応した低糖質や高たんぱくの商品、またアレルギー対応商品の開発にも力を入れるという。一方で、冷凍食品コーナーの限られたスペースの中で、どのように商品を取捨選択し、陳列していくかが課題となっている。同社は、売れ筋データを分析し、効率的な品揃えを目指す方針だ。
ファミリーマートの冷凍食品の進化は、コンビニ業界全体のトレンドを変える可能性を秘めている。時短とクオリティの両立を求める現代の消費者にとって、同社の冷凍食品はますます欠かせない存在になりそうだ。



