カキ養殖の現場で、AIを活用したアプリ「カキNavi」が開発された。海中のカキの幼生の数を調べる時間を大幅に短縮できるもので、開発の中心を担ったのは中国電力だ。電力会社がなぜカキの養殖に取り組むのか。
電力会社が開発したAIアプリ
「カキNavi」は、中国電力が広島県と連携し、2018年度から7年かけて開発したアプリだ。2025年度から中国電力が実証事業を開始し、広島、岡山、宮城のカキ業者がモニターとして参加している。
カキの幼生は夏に孵化し、2週間ほど海中を浮遊して岩などに付着する。業者らはこの時期にホタテの貝殻などを海中につるし、幼生を付着させる「採苗」を行う。カキの養殖いかだとは別に、採苗用のいかだを組む。
作業時間が大幅に短縮
カキの幼生が浮遊する場所は天候や潮流によって変わるため、業者らはこれまで海水を採取して会社や漁協に持ち帰り、顕微鏡で幼生の多さを確認し、採苗の場所を決めていた。中国電力によると、これらの作業に数時間かかっていたという。
カキNaviを活用することで、その作業時間が15分に短縮される。実証事業には広島、岡山、宮城のカキ業者が参加しており、今夏の瀬戸内海での測定結果も注目されている。



