量子コンピュータの実用化に向けた新技術を東大とIBMが開発、誤り耐性を向上
量子コンピュータ実用化へ新技術、東大とIBMが開発

東京大学とIBMは、量子コンピュータの実用化に向けた新技術を開発したと発表した。この技術は、量子ビットの誤り耐性を大幅に向上させるもので、従来の手法と比較して計算性能を10倍以上に高めることに成功した。

新技術の概要

量子コンピュータは、従来のコンピュータでは解くのが難しい複雑な問題を高速に処理できる可能性を秘めている。しかし、量子ビットは外部のノイズに弱く、エラーが発生しやすいという課題があった。今回、東大とIBMの研究チームは、量子誤り訂正符号の一種である「表面符号」を改良し、より少ないリソースで高い誤り耐性を実現する手法を開発した。

研究チームは、新しい符号化方式により、従来の表面符号と比較して、同じレベルの誤り耐性を得るために必要な物理量子ビット数を約30%削減できることを実証した。これにより、限られた量子ビット数でより大規模な計算が可能になる。

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実用化への道筋

量子コンピュータの実用化には、数百万の物理量子ビットが必要とされている。現在の技術では、数百から数千の量子ビットしか実現できていないが、今回の成果は、必要な量子ビット数を減らすことで、実用化へのハードルを下げるものだ。

東大の研究者は「この技術は、量子コンピュータのスケーラビリティを大幅に向上させる。5年以内に、現在の100倍以上の性能を持つ量子プロセッサの実現が期待できる」と述べている。

今後の展開

IBMは、今回の技術を同社の量子コンピュータ「IBM Quantum System Two」に搭載する計画で、2027年までに実証実験を開始する予定だ。また、東大とIBMは、量子コンピュータの社会実装を目指し、共同研究をさらに加速させる方針。

この成果は、創薬や材料開発、金融リスク分析など、様々な分野での応用が期待されている。特に、分子シミュレーションにおいて、従来のスーパーコンピュータでは数千年かかる計算を、量子コンピュータでは数時間で実行できる可能性がある。

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