「話し合えば分かり合える」は幻想…臨床心理士が教える毒になる人間関係5つの特徴
「話し合えば分かり合える」は幻想…毒になる人間関係5つの特徴

臨床心理士の田所俊作氏は、著書『分かり合えない人をうまくかわす技術』(KADOKAWA)の中で、「話し合えば分かり合える」という一般的な美徳に疑問を呈している。田所氏によれば、幼い頃から私たちは「誠意を持てば伝わる」と教えられて育つが、現実にはどれほど誠実に関わっても良好なコミュニケーションが成立しない相手が確実に存在するという。

「話し合えば分かり合える」の限界

多くの人は、理不尽な対応を受けた際に「自分の伝え方が悪かったのではないか」と自己反省し、さらに努力を重ねようとする。しかし田所氏は、世の中には他者の気持ちや境界線を適切に受け取れない人が一定数いるため、意思疎通がうまくいかない原因を自分の伝え方だけに帰するべきではないと強調する。丁寧に伝えても無視されたり、ねじ曲げられたり、逆に攻撃の材料にされることもある。何度も誠実に向き合っても通じない場合、それは相手の認知や防衛のバランスが大きく崩れている可能性が高く、一人で解決できる問題ではないという。

「分かり合えない人」5つのタイプ

田所氏は、不条理な人間関係に悩む誠実な人ほど「もっと分かりやすく伝えれば変わってくれる」「波風を立てないために私が合わせるしかない」という思考の罠に陥りやすいと指摘する。しかし、この方向に進むほど苦しいループが繰り返されるだけだ。相手の問題を解決しようとしたり、変えられない分を自分が耐えることは、自分の境界線を自ら壊し続けることに他ならない。

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田所氏は「分かり合えない人たち」の代表的な5つのパターンを紹介している。

  • 感情爆発タイプ
  • 支配タイプ
  • 被害者ポジションタイプ
  • 依存タイプ
  • 現実回避タイプ

これらのタイプに共通する本質は、相手があなたの気持ちや限界を超えて、あなたの「境界線(バウンダリー)」の内側に土足で踏み込んでくる点にある。問題の本質は「分かり合えないこと」そのものではなく、「あなたの境界線が全く尊重されていない関係性にある」と田所氏は断言する。

境界線を引くことの重要性

田所氏は「境界線を引くこと=関係を断つこと」ではないと説明する。むしろ、健全な関係を維持するためには、自分自身を守るための明確な線引きが必要だ。振り回される側が退場するという選択も有効であり、やめるべき5つの言動として、過度な自己犠牲や無理な迎合を挙げている。

本質は「相手を変えること」ではなく、自分を労わり、次の一歩へ進むことにある。田所氏は、読者に対して「あなたの境界線を尊重しない関係からは、勇気を持って距離を置いてもよい」とメッセージを送っている。

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