いつのころからか、「地頭」という言葉がよく使われるようになった。しかし、その定義は曖昧で、つかみどころがない。『地頭力の正体』(西岡壱誠著、中山芳一監修、東洋経済新報社)も、その冒頭で地頭は「なかなかつかみどころのない言葉」だと述べている。
生成AIが何にでも答えてくれる時代、人間の頭の良さに意味はないのか。著者は、AIの知性は「静的」で人間の知性は「動的」だと指摘する。AIは膨大な知識を貯めているが、与えられた問いに最適な答えをデータから取り出すだけだ。それは知識を「動かす」こととは異なる。
著者はこう述べる。「生成AIの「頭の良さ」と、人間の「頭の良さ」は、そもそも質が違うのです。一言で言えば、AIの知性は「静的」で、人間の知性は「動的」です。AIは膨大な知識を持っています。でも、その知識は基本的には「貯まっている」ものです。与えられた問いに対して、蓄積されたデータの中から最適な答えを取り出す。これが生成AIの仕組みです。これはもちろんすごいことですが、知識を「動かす」ということとは少し違います。」
「動く知識」と「動かない知識」の違い
つまり、人間の知性は動的であり、情報を知識に変え、さらに行動に移す3つのプロセスが重要だと示唆している。次ページでは、「動く知識」と「動かない知識」の違いについて詳しく解説される。



