AIで研究効率化、文科省が31件の提案を採択…材料開発や創薬を加速
AIで研究効率化、文科省が31件の提案を採択

文部科学省は、人工知能(AI)を活用して研究の効率化を目指す事業で、大学などによる31件の提案を採択したと発表した。材料開発や創薬などを加速化させる狙いがあり、3年間で1件あたり最大30億円を支援する。

基盤モデル開発へ203件から採択

AIを研究で活用するには大量の実験データを事前学習させ、様々な分野で活用できるようにする「基盤モデル」の開発が必要だ。文科省は今回、基盤モデルの整備などに取り組む研究チームを募り、203件の提案から31件を採択した。

材料開発と創薬の具体策

このうち物質・材料研究機構は、統計数理研究所などと協力し、新素材開発に役立つ「マテリアルAI基盤」の構築を目指す。蓄積された大量の材料データや論文などを学習させ、開発速度を従来の10倍にする。

国立遺伝学研究所のチームは、様々な生物のゲノム(全遺伝情報)を学習させ、創薬などに活用できる遺伝子の機能予測やたんぱく質を設計する「ゲノム言語モデル」の整備を掲げる。

また、ノーベル化学賞を昨年受賞した北川進・京都大特別教授が開発した「金属有機構造体(MOF(モフ))」を使った新材料の設計も目指す。同大がシンガポール・南洋理工大との国際連携で進める。