政府、AI規制法案を今国会提出へ リスク応じた段階的規制
政府、AI規制法案を今国会提出へ リスクに応じ段階的規制

政府は、人工知能(AI)の開発と利用に関する新たな規制法案を、現在の通常国会に提出する方針を固めた。複数の政府関係者が明らかにした。法案は、AIのリスクレベルに応じて段階的に規制を課す「リスクベース・アプローチ」を採用し、欧州連合(EU)のAI規制法に類似した枠組みとなる見通しだ。

リスク分類と規制の概要

法案では、AIシステムを「高リスク」「限定的リスク」「最小リスク」の3段階に分類。高リスクに分類されるのは、雇用、信用評価、医療診断、重要インフラ管理など、個人の権利や安全に重大な影響を与える用途のAIだ。これらのAIには、開発段階でのリスク評価と文書化、人間による監視の仕組み、透明性確保のための説明責任が義務付けられる。

一方、チャットボットやコンテンツ生成AIなど限定的リスクのAIには、利用者へのAI利用の明示(ラベリング)が求められる。最小リスクのAI(スパムフィルターなど)は規制対象外となる。

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罰則と施行時期

高リスクAIの規制に違反した場合、企業には売上高の最大4%または1億円の罰金が科される可能性がある。法案は成立から2年以内に全面施行される予定で、移行期間中に企業は対応を準備する必要がある。

国際的な動きとの連携

政府は、EUのAI規制法や米国のAI権利章典など、主要国の規制動向を踏まえつつ、日本の産業競争力を損なわないよう配慮したと説明。経済産業省の担当官は「イノベーションを阻害せず、安全で信頼できるAI社会の実現を目指す」と述べた。

専門家の反応

AI倫理に詳しい東京大学の教授は「リスクベースのアプローチは合理的だが、定義の明確さと執行の実効性が課題だ」と指摘。一方、IT業界団体は「規制の予見可能性を高めるため、詳細なガイドラインの早期策定が必要」とコメントしている。

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