日本初の量子コンピュータ実用化へ、東大とIBMが共同開発
日本初の量子コンピュータ実用化へ、東大とIBMが共同開発

東京大学と米IBMは、日本初の量子コンピュータ実用化に向けた共同開発を発表した。2025年までに127量子ビットの量子プロセッサを搭載したシステムを東大キャンパス内に設置し、産業界や研究機関に提供する計画だ。

実用化への道筋

量子コンピュータは、従来のコンピュータでは解けない複雑な計算を高速で処理できる次世代技術として注目されている。今回のプロジェクトでは、IBMの量子システム「IBM Quantum System One」を日本で初めて導入。127量子ビットのプロセッサ「Eagle」を搭載し、2025年の稼働開始を目指す。

東大は2021年からIBMと量子技術の研究で協力しており、今回の発表はその集大成となる。東大の五神真総長は「量子コンピュータの実用化は日本にとって重要なステップ。産学連携で社会課題の解決に貢献したい」と述べた。

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期待される応用分野

量子コンピュータは、創薬、材料開発、金融リスク分析、物流最適化など幅広い分野での活用が期待されている。特に創薬では、分子シミュレーションの高速化により新薬開発の期間短縮が可能になる。また、金融分野ではポートフォリオ最適化やリスク管理の高度化が見込まれる。

IBMのダリオ・ギル日本社長は「日本市場は量子技術の可能性に非常に熱心。東大との協力で、量子コンピュータの実用化を加速させたい」とコメントした。

国内の量子技術開発競争

日本では、NTTや富士通なども量子コンピュータの開発を進めており、競争が激化している。NTTは独自方式の量子コンピュータを2025年に公開予定で、富士通は超伝導方式で2030年の実用化を目指す。東大とIBMのプロジェクトは、国際的な量子技術競争で日本が存在感を示す重要な一歩となる。

量子コンピュータの実用化には、ハードウェアの安定性向上やエラー訂正技術の確立が課題だが、今回の発表は日本における量子技術の進展を象徴するものだ。

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