人工知能(AI)を活用し、被爆者と疑似対話ができる「被爆証言応答装置」の体験会が22日、北九州市小倉北区の市平和のまちミュージアムで開催された。参加した約20人が、被爆後の生活や後世に伝えたいことなどを問いかけた。
事前収録の証言映像からAIが回答を再生
この装置は、被爆者がいなくなる時代を見据え、デジタル技術で被爆者の言葉や平和への思いを継承しようと、広島市が製作した。事前に5人の証言を撮影しており、AIが質問に含まれる単語を認識し、それに合う回答を再生する仕組みだ。AIが回答や映像を生成することはない。
体験会で参加者が「つらかったことは」と尋ねると、当時12歳だった笠岡貞江さんは「『おかえり』と迎えてくれる親がいなかったこと」と答えた。また、当時6歳の内藤慎吾さんは「次世代に大切にしてほしいことは」という質問に「核兵器を使うことが二度とあってはならない」と力を込めた。
九州初開催、参加者からは好意的な声
米軍が長崎市に投下した原爆の当初の目標が北九州市だったことから、九州では初めての体験会となった。参加した若松区の高校3年の生徒(17)は「大勢で被爆体験者の話を聞くことはあったが、なかなか質問する時間がなかった。1対1で尋ねることができるのがよかった」と話した。



