トヨタ自動車とNTTは、自動運転技術の高度化に向け、次世代通信規格に関する協業を発表した。両社は、現在の5Gを超える超高速・低遅延通信の実現を目指し、共同研究を開始する。
協業の背景
自動運転技術の発展には、車両間やインフラとのリアルタイムなデータ通信が不可欠となる。特に、周囲の状況を瞬時に把握し、判断を下すためには、ミリ秒単位の低遅延通信が求められる。現行の5Gでも一定の性能を発揮するが、より高度な自動運転レベル5の実現には、さらなる高速化と信頼性向上が必要とされている。
研究の内容
今回の協業では、トヨタが持つ車両制御技術と、NTTが持つネットワーク技術を融合。具体的には、以下の領域で研究を進める。
- 次世代通信規格の共同開発:6Gなど、5G以降の通信規格をターゲットに、自動運転に最適化されたプロトコルを開発する。
- AIを活用したネットワーク制御:通信トラフィックの予測や動的な帯域制御をAIで最適化し、安定した通信を実現する。
- エッジコンピューティングの活用:データ処理を車両近くのエッジサーバーで行うことで、遅延をさらに低減する。
実用化への展望
両社は、2030年ごろの実用化を視野に入れており、まずは限定エリアでの実証実験を計画。トヨタのテストコースや、NTTが提供するスマートシティプロジェクトでの検証を予定している。また、自動運転だけでなく、遠隔医療や産業用ロボットなど、低遅延通信が求められる他の分野への応用も期待される。
トヨタの自動運転開発責任者は「通信技術の進化が自動運転の安全性と利便性を大きく左右する。NTTとの協業で世界最高水準の通信基盤を築きたい」とコメント。NTTの担当役員も「トヨタの車両技術と当社のネットワーク技術の融合で、モビリティの未来を切り拓く」と意気込みを語った。



