5G市場で日本企業が直面する厳しい現実
東洋経済の独占取材により、世界的な5G市場の拡大が続く中、日本企業の競争力が急速に低下している実態が浮き彫りになった。2024年の世界の5G関連市場規模は約20兆円に達し、前年比で15%の成長を見せている。しかし、日本のシェアはわずか5%にとどまり、中国企業(35%)、韓国企業(20%)、欧米企業(25%)に大きく水を開けられている。
政府の戦略的投資の遅れが深刻な影響
政府の5G関連投資は2022年度に約3000億円だったが、これは中国の約1兆5000億円、米国の約8000億円と比較して著しく少ない。専門家は「日本はインフラ整備だけでなく、研究開発への投資も不十分だ」と指摘する。特に基地局や半導体の分野で、日本企業の存在感が薄れている。
企業の生き残り策は協業と特化
こうした状況の中、日本の通信機器メーカーは生き残りをかけて海外企業との協業を模索している。NECは2023年に英国のベンダーと5Gコアネットワークの共同開発を発表。一方、富士通は特定の周波数帯に特化した製品で差別化を図る。業界関係者は「日本企業は得意分野に集中し、国際連携を強化する必要がある」と語る。
今後の展望と日本が取るべき道
東洋経済の分析によると、日本が5G市場で巻き返すためには、官民一体となった戦略的な投資と、規制緩和による技術革新の促進が不可欠だ。特に、オープンRAN(Open Radio Access Network)の活用が鍵を握ると見られる。これにより、日本企業は新たな市場参入の機会を得られる可能性がある。しかし、時間は限られており、早急な対応が求められている。



