東洋経済の記事を独自リライト:日本の5G普及率が低迷する理由と今後の展望
日本の5G普及率低迷の理由と今後の展望

日本における5Gの普及率は、世界的に見ても低い水準にとどまっています。大手通信キャリア各社が2020年に5Gサービスを開始してから約3年が経過しましたが、2023年時点での5G契約数は全携帯電話契約数の約20%に過ぎません。これは韓国の約50%、米国の約40%と比較しても明らかに低い数字です。

周波数割り当ての遅れが原因の一つ

日本の5G普及が遅れている最大の要因として、周波数割り当ての遅れが挙げられます。総務省は2019年に5G用の周波数を4キャリアに割り当てましたが、実際にサービス開始までには時間を要しました。また、割り当てられた周波数帯のうち、特にミリ波帯(28GHz帯)の利用が進んでいません。ミリ波帯は高速通信が可能な一方、電波の届く範囲が狭く、基地局の設置が難しいという課題があります。

これに対し、韓国では政府が積極的に周波数割り当てを進め、2018年には早くも5Gサービスが開始されました。韓国政府は通信キャリアに対して、基地局整備の補助金を出すなど、普及を後押ししました。

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基地局整備のコストと人口密度の課題

日本では、5G基地局の整備コストが高く、特に地方での設置が進んでいません。総務省のデータによると、2023年3月末時点での5G基地局数は約4万局で、全携帯電話基地局数の約10%にすぎません。人口密度の高い都市部では整備が進んでいるものの、地方では採算が合わず、設置が遅れています。

通信キャリア各社は、4Gの基地局を活用した5Gのエリア拡大を進めていますが、それでもカバー率は十分とは言えません。特に、屋内での5G電波の届きにくさが課題となっています。

料金設定と端末価格の影響

5Gの普及を阻むもう一つの要因は、料金設定です。各キャリアの5G対応プランは、4Gプランに比べて月額数百円から千円程度高く設定されています。また、5G対応スマートフォンは4G対応機種に比べて価格が高く、ユーザーの買い替えをためらわせています。

実際に、東洋経済の調査によると、5G対応スマートフォンを購入したユーザーのうち、5Gを利用しているのは約60%にとどまります。残りの40%は、料金が高いなどの理由で4Gのまま利用していることが分かりました。

政府の普及促進策と今後の見通し

政府は、2023年度中に5G基地局数を10万局に増やす目標を掲げています。また、地方での基地局整備を促進するため、補助金制度を拡充しています。さらに、2025年までに全国の有人島の約90%で5Gを利用可能にする計画です。

しかし、専門家からは「目標達成には、さらなる投資と規制緩和が必要」との声が上がっています。特に、ミリ波帯の活用促進や、通信キャリア間のローミング協定の拡大が求められています。

まとめ:日本の5G普及には時間がかかる

日本の5G普及率は、周波数割り当ての遅れ、基地局整備のコスト、料金設定の高さなど、複合的な要因で低迷しています。政府と通信キャリアが協力して課題解決に取り組むことで、2025年以降に本格的な普及が進むと期待されています。しかし、現状では韓国や米国に追いつくにはまだ時間がかかりそうです。

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