記録的な熱波が欧州を襲う中、フランス・パリでは2025年7月4日、市民や観光客がセーヌ川での遊泳を楽しんでいる。2024年パリ五輪のために設置された3カ所の無料監視付き遊泳エリアが開放され、猛暑を一時しのぐ場として人気を集めている。
エッフェル塔のふもとで涼む人々
エッフェル塔のふもとでは、蛍光色のTシャツを着たライフガードが見守る中、訪れた人々が平泳ぎをしたり、おしゃべりをしたりして思い思いに過ごしている。建設会社勤務のロリアン・フィオレンティーノさんは「プールよりいい。ビーチとまではいかないが、少しバカンス気分を味わえる」と話した。川岸では日光浴をする人の姿も見られ、「花の都」の魅力をさらに引き立てている。
米国人観光客のベンジャミン・ドンカンさんは、エッフェル塔を背景にした川の様子を見て「正直、これ以上美しい光景なんてない」と感嘆の声を上げた。
熱波の影響と遊泳の需要
欧州の広範囲を襲った熱波により、フランスでは6月下旬に非常に厳しい高温となり、一部地域では気温が40度以上に達した。気象予報士は、今後数週間のうちに再び熱波が到来する可能性があると警告している。パリでは一般住宅にエアコンがあまり普及していないため、遊泳は人気のある暑さしのぎの方法の一つとなっている。
セーヌ川遊泳の歴史と現状
パリ市内を蛇行して流れるセーヌ川での遊泳は、1世紀にわたり禁止されていたが、2024年の五輪を機に解禁された。以降、夏季限定でライフガードが常駐する3カ所の遊泳エリアが開放されている。これらのエリアは無料で利用でき、昨年は計約10万人の利用客を集めた。今年は8月末まで運営される予定だ。
水質は天候に大きく左右されるため、1日に数回検査が行われ、結果は緑、オレンジ、赤の旗で利用者に通知される。パリ15区役所職員のピエール・アブクラットさんは「少し不安はあるが、毎朝検査が行われているし、水を飲み込まないよう気をつけている。安全だし、大丈夫」と語った。



