政府、5Gインフラ整備に1兆円超の追加投資を決定
政府、5G整備に1兆円超の追加投資決定

政府は7月8日、第5世代移動通信システム(5G)のインフラ整備を加速するため、2026年度補正予算案に1兆2000億円の追加投資を盛り込むことを決定した。総務省が同日発表した。これにより、2027年度末までに全国の人口カバー率を95%に引き上げる目標を掲げている。

背景と目的

5Gは高速・大容量、低遅延、多数同時接続といった特長を持ち、自動運転や遠隔医療、スマートファクトリーなど、さまざまな産業での活用が期待されている。しかし、日本では基地局の整備が都市部に偏り、地方ではカバー率が低いことが課題となっている。総務省の担当者は「デジタル格差の是正と国際競争力の強化が急務だ」と述べている。

今回の追加投資は、通信事業者に対する補助金の拡充や、地方自治体との連携による基地局設置の促進に充てられる。特に、過疎地域や山間部での整備を優先する方針だ。

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具体的な施策

補正予算案の内訳として、基地局建設費の補助に8000億円、既存の光ファイバー網の活用促進に2000億円、人材育成や実証実験に2000億円をそれぞれ割り当てる。総務省は「2027年度までに全国で約5万基の基地局を新設する計画だ」と説明している。

また、政府は5Gの高度化として、さらなる高速化や低遅延を実現する「5Gアドバンスト」の導入も視野に入れており、2028年度以降の本格展開を目指す。この技術では、現行の5G比で通信速度を10倍以上に向上させる見込みだ。

業界の反応

通信業界からは歓迎の声が上がる一方、慎重な意見も聞かれる。大手通信会社の幹部は「補助金はありがたいが、基地局の維持費や人材不足など、長期的な課題も多い」と指摘する。一方、地方自治体からは「デジタル化で地域活性化につなげたい」と期待の声が寄せられている。

専門家は「5Gの普及は経済波及効果が大きく、2025年から2030年の累計でGDPを約20兆円押し上げるとの試算もある」と分析する。ただし、効果を最大化するには、産業界との連携や規制緩和など、総合的な政策が必要だとしている。

今後のスケジュール

政府は2026年度補正予算案を今秋の臨時国会に提出し、早期成立を目指す。総務省は2027年度までに目標達成状況を評価し、必要に応じて追加策を検討する方針だ。

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