森林浴には予防医療効果があることが、神経科学者ジョセフ・ジェベリ氏の研究で明らかになった。短期間の森林滞在で免疫が長期的に強化されるという。
NK細胞40%増加、1週間持続
実験の結果、ナチュラルキラー(NK)細胞の数が40%増加し、その数は1週間後も変わらなかった。30日後にようやく減少したが、それでも実験前より15%高い数値を維持した。短い森林滞在で長期的な免疫強化が達成されたのだ。
抗がんタンパク質も大幅上昇
NK細胞はパーフォリン、グラニューライシン、グランザイムという抗がんタンパク質を使ってがん細胞と戦う。これらのタンパク質はがん細胞膜に穴をあけ、物理的構造を破壊して増殖を防ぐ。森林で3日間過ごしたビジネスパーソンでは、パーフォリンが28%、グランザイムが39%、グラニューライシンが48%増加した。
フィトンチッドの効果
森の香りはフィトンチッドという植物性化学物質によるものだ。フィトンチッドは木を細菌から守る天然のオイルで、実験室でヒトNK細胞と混ぜると抗がんタンパク質が増加した。また、健康な中年男性が就寝中にフィトンチッドを拡散させると、NK細胞数と抗がんタンパク質が増加した。他の実験でも、フィトンチッドがストレス、怒り、混乱を和らげ、睡眠の質、気分、エネルギーを回復させることが示されている。
森林浴は補完的アプローチ
ジェベリ氏は「森林浴は補完的なアプローチとして有効」と述べている。これらの知見は、自然環境が免疫系に与える影響を科学的に裏付けるものだ。



