MM総研が発表した最新のスマートフォン市場調査によると、2025年には国内のスマートフォン出荷台数のうち5G対応機種が8割を超える見通しであることが明らかになった。2024年の出荷台数は前年比5%増の約3500万台と推定され、5G対応機種の割合は75%に達した。同研究所は、2025年には5G対応機種の割合が82%まで上昇すると予測している。
5G普及の背景と市場動向
5G対応機種の普及が加速している背景には、通信事業者の5Gエリア拡大や、端末メーカーのラインアップ充実がある。MM総研の主任研究員は「5G対応機種の価格が徐々に低下し、ミドルレンジ帯にも広がったことが普及を後押しした」と分析する。一方で、5G非対応の4G機種は2024年に前年比15%減の約870万台にとどまり、市場縮小が鮮明となった。
2024年のスマートフォン総出荷台数は約3500万台で、2023年の約3330万台から5%増加した。この増加は、5G対応機種への買い替え需要が牽引した形だ。特に、2024年下半期に発売された新型iPhoneやAndroidフラッグシップ機が好調で、出荷台数を押し上げた。
メーカー別シェアと今後の課題
メーカー別では、アップルが2024年にシェア48%で首位を維持。2位はシャープで12%、3位はサムスンで10%と続く。国内メーカーでは、ソニーや京セラが5G対応機種の投入を強化しているが、シェア拡大には至っていない。
課題として、5G対応機種の平均販売価格が上昇している点が挙げられる。2024年の平均価格は約8万5000円と、前年比3000円上昇。MM総研は「半導体不足や部品コスト高が価格に影響している」と指摘する。価格上昇が買い替えサイクルの長期化を招く可能性もあり、メーカー各社はコスト削減と付加価値向上の両立が求められる。
2025年の市場予測
2025年のスマートフォン出荷台数は、2024年比でさらに3%増の約3600万台を見込む。5G対応機種の割合は82%に達し、5Gが事実上の標準となる。また、折りたたみスマートフォンやAI機能を搭載した機種の需要が拡大すると予想される。MM総研は「2025年は5Gのさらなる普及とともに、新しいフォームファクターやAI機能が市場を活性化させるだろう」とコメントしている。
一方で、総務省の統計によると、2025年3月時点の5G契約数は約1億2000万件に達し、全携帯契約の約6割を占める見通し。通信インフラの整備が追いついているかが、今後の普及速度を左右する要因となる。



