京都市立伏見工業高(現・京都工学院高)ラグビー部元監督で、5月に83歳で死去した山口良治さんの名を冠した小学生のラグビー大会が30日、出身地の福井県美浜町で開かれる。2015年に始まり、今年から町も大会の運営を本格的に支援する。10回目を迎えた地域ぐるみのイベントの開催に向け、関係者は「山口先生の思いをつなぐ場にしたい」と決意を新たにしている。
「泣き虫先生」の信条が生んだ大会
山口さんは「泣き虫先生」の愛称で知られ、無名の同高を日本一に導いた軌跡はテレビドラマ「スクール☆ウォーズ」のモデルとなった。大会は「ラグビーで人を育てる」という信条を持つ山口さんが「故郷を元気にし、ラグビーを通じて子どもたちに最高の思い出を作ってあげたい」と発案。同部OBらでつくるNPO法人「京都伏見クラブ」のメンバーとともに現地に何度も足を運んで実現した。
参加チームは32、地域活性化にも貢献
「山口良治杯」は滋賀県や石川県などの4チームで始まり、次第に参加チームが増加。昨年は約1500人が町を訪れるなど地域活性化にもつながっており、今年は関西地方を中心に32チームが参加する。30日は美浜町総合運動公園に集まり、四つのグループに分かれてトーナメント方式で戦う。
熱中症対策に町が補助金を初支出
今年の開催に向け、山口さんがこだわっていたのが子どもらを熱中症にさせない環境づくりだった。大会実行委員会に加わった町が暑熱対策などのために150万円の補助金を初めて支出し、会場近くの体育館を待避所にする費用などに充てる。
開会式の会場では山口さんの功績をしのぶパネル展示も予定しており、京都伏見クラブの坪井一剛理事長は「ラグビーを通じた人間教育に尽くしてきた山口先生の思いを胸に、これからも運営にあたっていきたい」と話している。



