鳥取城北、初戦突破ならず 甲子園で3点奪うも逆転許す
鳥取城北、初戦突破ならず 甲子園で3点奪うも逆転許す

第108回全国高校野球選手権大会第5日の9日、3年連続8回目の出場となった鳥取城北は、1回戦で岡山学芸館(岡山)に3―7で敗れ、初戦突破を逃した。

2点を追う三回、秦慎之介選手の左前適時打などで3点を奪うも、中盤以降の追加点で再逆転を許した。最後まで全力でプレーした選手たちに、スタンドから大きな拍手が送られた。

聖地での「1点」に手が届いた

三回二死三塁で打席に立った1番・山崎寛大選手の3球目。浮いた直球を振り抜くと、力強く飛んだボールは遊撃手の頭を越えた。「先輩たちのために打つという気持ちだった。うれしかった」。思わず拳を掲げると、アルプス席は歓声で沸いた。

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鳥取城北だけでなく、鳥取県勢にとっても悲願だった。県勢の夏の甲子園での得点は米子東が出場した2021年が最後。3年連続で夏出場となった鳥取城北も初戦での零封負けが続いていた。

俊足のリードオフマン

山崎選手は1年の秋からメンバー入り。50メートルを6・1秒で走る俊足を評価され、2年生ながらチームの「リードオフマン」を任された。課題は打撃。上から振り下ろす癖を修正するため、「平行に打つ」ことを意識して練習に臨んだ。加藤重雄監督も「ライナー性のいい当たりだった」と評価した。

「1点」には触れた。しかし、県勢として12年ぶりの「1勝」はまだ遠い。五回も、七回も好機で打席に立ったが、バットを思うように振れなかった。「今は悔しさしかない。目標だった初戦突破は、来年こそ実現したい」。悲願は必ず自分の手でつかみ取る。(安宅一平)

主将の兄も甲子園で声援

鳥取城北のアルプス席からは、山本尚太主将の兄・優大さん(20)が声援を送った。優大さんは八戸学院光星(青森)の3年時に4番打者として選抜大会に出場。兄弟で甲子園出場を果たし、「とにかくうれしい」と喜ぶ。

小学生の時、地元の大阪府枚方市で一緒に野球を始めた。中学も同じリトルシニアに所属したが、高校はそれぞれ地元を離れた。甲子園でチームを引っ張る山本主将の姿に「昔は目の前のことにがむしゃらだったが、今は全体を見る力がついた。成長したし、知らない一面」と目を細めた。

試合前に「普段と違う雰囲気でも、地に足をつけて」と助言すると、「任せろ」と頼もしい返事があった。この日は、優大さんの誕生日でもあり、「1勝というプレゼントを期待している。笑顔で頑張ってほしい」と弟の活躍を祈った。

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