南北北海道大会の準々決勝が終了、4強が決定
夏の高校野球南・北北海道大会は14日、札幌、函館、旭川の3市で準々決勝計6試合が行われ、ベスト4が出そろった。南大会では昨夏準優勝の札幌日大と北海道栄がコールド勝ち。北大会では昨夏準優勝の白樺学園が、帯広三条とともに勝ち進んだ。北大会の準決勝は18日、南大会の準決勝は19日にエスコンフィールド北海道(北広島市)で行われる。
北海・石田選手が先制適時打でチームを勢いづける
北海は初回、四球で二死満塁のチャンスを迎えると、6番・石田稀代和選手(3年)に打順が巡ってきた。3回戦では内野安打2本を打ってチームの勝利に貢献したが、4回戦では無安打だった。満足のいく活躍はできておらず、「函館に来てからふがいない」と反省。自分の打席を振り返ると上半身が力んでいたことに気づき、この日は上半身の力を抜いた。すると相手の変化球に体が反応。打球は勢いよく右方向へ転がり先制の2点適時打に。チームは勢いづき、次打者も2点適時打を放って好発進した。その後は、五、七回にも安打を放つ活躍だった。絶好調だったが、試合後は「切り替えて、まずは一戦一勝で頑張っていきたい」と冷静だった。
北海道文教大付エース・大沼投手、悔しさに涙
北海道文教大付のエース・大沼樹生投手(3年)は試合後、グラウンド上で「自分が打たれて流れを持ってかれた」と泣き崩れた。北海道栄にコールド負けし、整列後に崩れ落ちた。初回に先制され、三回に二死満塁のピンチを迎えたところでエースが登板。前日からの連投だったが、「自分の出せるベストピッチで」と相手打者をファーストゴロに打ち取ってピンチを切り抜けた。しかし、続く四回、気持ちが高まりすぎて球が抜けてしまい、三者連続四球の後に適時打2本を浴びるなどして4失点。「熱くなりすぎた」と反省し、五回は仲間を信じて「打たせて取る」投球で無失点に抑えた。六回に降板後は、勝利を信じて声を張り上げたが、チームは敗れた。ベンチ裏の控室でうなだれていると、仲間から「笑顔で帰ろう」と声をかけられ、最後は前を向いた。「思うようなピッチングができず悔しいが、この仲間とやれて良かった」
旭川明成・秋田選手、チーム唯一の得点を挙げる
旭川明成は白樺学園に終始ペースを奪われ、4強を目前にコールド負けを喫したが、途中出場の秋田航太選手(3年)が二塁打を2本放つなど気を吐いた。今大会の背番号は16。「1ケタでなくて悔しかったが自分のできる仕事をしっかりやる。自分が出場した時は食らいつく」と強い気持ちで打席に入った。五回には自身の長打をきっかけに、チーム唯一の得点となる本塁を踏んだ。七回にも大きな当たりの二塁打を見せたが、得点にはつながらず、涙をのんだ。試合には敗れたが、「この冬の練習の成果が出た」と自身の打撃には納得した様子。「これからは1、2年生が中心。気持ちを強く持って練習に取り組み、甲子園に行ってほしい」とエールを送った。
小樽双葉・近藤投手、プロへの夢を語る
小樽双葉の近藤琉唯斗投手(3年)は、150キロを超える剛速球が持ち味。三回から六回まで毎回三者凡退に抑える好投をし、九回二死二塁で「最後は自分の気持ち」と直球で相手打者から三振を奪い、「うおー!」とほえた。球速は二回に152キロを記録した。小学2年のとき、友人に誘われて野球を始め、小学3年で投手になると「かっこいい」と熱中し、いつしかプロを目指すように。「プロ野球の舞台に立ちたい」という夢は、自分との大切な「約束」になった。高校は、唯一声をかけてくれたという小樽双葉へ。手押し車やウサギ跳びで体育館を1周する「昭和トレ」で地道に体力をつけ、監督直伝のトレーニングである三段跳びや立ち幅跳びで瞬発力も鍛えた。高校2年の夏で130キロ台後半だった球速は、秋にかけて10キロ近く伸びた。
この日は、「エスコンまであと1勝」と意気込んで先発登板。しかし、一、二、八回に先頭打者を四球で出塁させてしまうと、いずれの回も適時打を浴びて計4失点した。チームは巻き返すことができなかった。試合後、「チームの仲間ともっと長く野球をやりたかった」と涙した。高校最後の夏は終わったが、自分との約束を果たすのはこれからだ。立ち上がりの制球という課題と向き合い、「プロ野球のドラフトを待つ」と語った。



