姉は1軍アナリスト、遊学館・谷本が記録員から選手に戻り最後の夏
姉は1軍アナリスト、遊学館・谷本が記録員から選手に

「とらほー」。プロ野球の阪神が勝ち、ファンが快哉を叫ぶ時に使う言葉が大好きだ。遊学館(石川)の内野手、谷本和也(3年)は家でも熱狂的に応援する。

昨年、母と休みが重なり、2人で高校野球を観戦した。母は高校時代に野球部のマネジャーをしていた。はま風が吹く右翼席で観戦した。「来年はここに連れてきてくれるんだよね?」。そう言う母に返した。「もちろん!」

記録員から選手へ

この夏の石川大会で記録員を務めた。今春、監督から記録員を提案された。選手としては「聖地」に行けないかもしれない。「でもチームのためなら」と受け入れた。

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励みになる存在があった。5歳上の姉はDeNAでデータ分析を担う1軍アナリストだ。野球好き一家のなか、姉は当初、「絶対野球はしない」とバレエをしていたという。だが、野球に熱中する弟の姿を見て次第に変わる。中学でソフトボール、高校では野球部のマネジャーに。そして大学でデータ分析を学んだ。

データ活用でチームに貢献

反対に、そんな姉を見てデータの活用を意識するようになった。相手チームの分析をしては仲間に伝えた。主将の東和生は「ビデオだけの分析から、相手の変化球率やコースの傾向を教えてくれるので球種が絞りやすくなった」と話す。

誰よりも最初に練習場に現れるのを中川光雄監督は見ていた。最後の夏、選手に戻れた。8日の試合は背番号16をつけた。姉からは「甲子園は一瞬」と周囲のプロ野球の甲子園経験者が言っていることを聞かされた。だから、「絶対楽しんで来てね」と応援された。

試合での出番はなかった。勝利の雄たけびを上げられなかった。それでも「最後まであきらめず戦えて楽しかった」。阪神の梅野隆太郎の名前が入ったピンク色のタオルで汗をぬぐった。

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