第108回全国高校野球選手権大会第5日は9日、2年ぶり出場の鳴門渦潮が1回戦で八王子実践(西東京)と対戦し、今大会初の延長十回タイブレイクの末、2-1で接戦を制した。九回二死から追いつかれたが、十回二死二、三塁で、山本飛佑雅選手が三遊間を抜けるサヨナラ打を放った。
捕手・西岡大誠選手が攻守で躍動
打って走って守って、まさにチームの要の活躍だった。西岡大誠捕手がしぶとい打撃と好走塁で先制点につなげ、好リードでエースを1失点完投に導いた。
二回、先頭打者で左中間に鋭いライナーを放った。迷わず一塁を蹴り、二塁に滑り込むとガッツポーズ。好判断と思い切りの良さで、先制機を作った。
内野ゴロの間に三塁に進むと、直後にビッグプレーが出た。荒井健太郎選手が打った打球は右翼ファウルゾーンへの小飛球となり、二塁手が捕球した体勢を見て、迷わずスタート。先制のホームを踏み、「(打球の)深さを見て自分の足ならいけると思った。タッチアップと叫ぶ声が聞こえ、信頼して走った」と言った。
バッテリーの呼吸でエースを導く
1年生からバッテリーを組む西村大輝投手との呼吸もぴったり。相手打者の立ち位置や反応を冷静に観察し、「バットのヘッドが下がっている打者が多く、高めの直球でフライを打たせ、気合が入っている打者には変化球で抜いた」。西村投手はサインに首を振らず、九回二死まで無失点。十回のピンチも強気の攻めで切り抜けた。
試合後、西村投手から「僕は西岡を信じて投げただけ。アイツが全てだと思う」とたたえられ、ヒーローは「最高の選択ができた」。2年前はスタンドから見つめた夢舞台で躍動し、「最初から最後まで、楽しめた」と声が弾んだ。(石井和華)



