第108回全国高校野球選手権大会第5日の9日、4年連続14度目の出場となる花巻東は、4―2で新田(愛媛)に競り勝ち、初戦を突破した。二回に斎藤蒼梧選手の適時打で先制し、その後も小刻みに加点。先発した万谷堅心投手が7回2失点と好投した。2回戦は大会第10日の第1試合で岡山学芸館(岡山)と対戦する。
斎藤捕手の好リード
三回、内野安打と四死球で二死満塁のピンチを迎えると、斎藤蒼梧捕手がマウンドに向かった。ベンチから飛び出した伝令とともにナインに声をかけ、先輩の万谷堅心投手を落ち着かせる。このピンチを無失点で切り抜けると、直後の攻撃で、味方の追加点を呼び込んだ。
「ポジティブ(前向き)に行きましょう」などと常に声をかけ、チームをもり立てる2年の斎藤捕手。強気のリードが持ち味で、上級生も多い投手陣を引っ張る。大舞台の緊張からか、先発したエースの制球が普段より不安定だと感じたが、逃げることなく厳しいコースに次々とストライクを要求した。「本音で声かけしてくれるし、頼もしい」(万谷投手)と、先輩も信頼を寄せる。
バットでも存在感
バットでも存在感を示した。二回二死二、三塁で迎えた第1打席。外角のスライダーに食らいつくと、鋭いゴロは三遊間を破る先制打になった。「直球を狙っていてタイミングが外れたけど、安打になってよかった」。打線を勢いづけた一打を笑顔で振り返った。
2大会連続での初戦突破にも、満足する様子はない。「捕手として全体に声をかけながら、一戦必勝でがんばりたい。打席では士気を上げるような強いスイングをする」。初の全国制覇を目指すチームの扇の要が、攻守に輝いた。(田山千紘)
女子硬式野球部が応援
アルプス席ではユニホーム姿の女子硬式野球部員48人が、紫と黄のメガホンを手にひときわ大きな声援を送った。
練習で男子野球部のグラウンドを借りたり、女子の大会では運営をサポートしてもらったりするなど交流してきた。
女子硬式野球部は、7~8月に開催された全国高校女子硬式野球選手権大会で、ベスト4。甲子園球場で行われる決勝戦には進めず、あと一歩のところで聖地の土を踏めなかった。
神山桃実主将(18)は「自分たちも来たかった舞台だが、男子に連れてきてもらった。精いっぱい応援して恩返ししたい」と話した。



