八王子実践、延長十回サヨナラ負け 代打・金子が同点打
八王子実践、延長十回サヨナラ負け 代打・金子が同点打

第108回全国高校野球選手権大会第5日の9日、初出場の八王子実践は鳴門渦潮(徳島)に1―2でサヨナラ負けした。九回に代打・金子侑樹選手の同点打で延長へ。先発のエース塚原翔太投手は6安打を浴びながら粘り強く最後まで投げ抜いたが、タイブレイクの延長十回に力尽きた。8日には関東一が英明(香川)に敗れており、東西東京勢が初戦で姿を消すのは10年ぶりとなった。

甲子園初打席で同点打

甲子園での初打席は、ここぞの場面でやってきた。1点を追う九回二死一、二塁。一打同点の絶好機で、河本ロバート監督が「流れを変えたい時に結果を出してくれる」と代打で送り出したのは、金子選手だった。フルカウントからの6球目、「死ぬ気で食らいつくだけ」と外角の直球を捉えると、右前への同点適時打に。スタンド中が大歓声に沸き立つ中、塁上で雄たけびを上げた。

投手から打者への転向

高校入学時は投手。だが、同期には塚原投手ら実力者がおり、なかなか芽が出なかった。2年の冬、河本監督と2人で話し合い、打者に専念することを打診された。打撃はもともと得意な方。指名打者制の導入もあり、チームのために貢献できるならと、迷わず決断した。「バッターとしてやらせてください」。その日から、自信のあったパワーにさらに磨きをかけようと、ウェートトレーニングを強化。上半身が先走って体が前に突っ込む癖を修正しながら、体作りに励んだ。

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歴史を変えた夏

鍛え上げた成果は、土壇場での一打につながった。初勝利には惜しくも届かなかったが、「最後にみんなで甲子園に行けたことが幸せ。ロバートさんやチームメートとの縁に恵まれた高校野球人生だった」。最高の仲間とともに、八王子実践の歴史を変えた夏が終わった。(大津杜都)

矢沢陵磨主将「いい顔で野球ができて、最後まで笑って終わろうと思ったが、悔しい気持ちが勝る。こういう場所で野球ができたことに感謝したい」

河本ロバート監督「九回は代打で金子がよく打った。初めての甲子園ですごく楽しくいい顔をしてやれた。(選手たちは)本当によく頑張った」

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