静岡県内は16日、厳しい暑さに見舞われ、浜松市天竜区佐久間では全国2位となる38.3度を観測した。熱中症とみられる人が相次ぎ、今年初の「熱中症警戒アラート」が県内に発表された。直近1週間(10~16日)の救急搬送者は97人に上り、前週(3~9日)の30人の約3.2倍に急増している。
猛暑日の観測状況と気温見通し
気象庁によると、県内18観測地点のうち、三島市や松崎町など6地点で35度以上の猛暑日となった。静岡市の中心街を歩いていた高校3年の女子生徒(18)は「自転車に乗ろうと思ったら、サドルとハンドルが熱すぎて座れなかった」と驚きを語った。
県によると、16日は33人が熱中症の疑いで救急搬送され、うち2人が意識不明の重体となっている。気象庁は、県内の7~8月の気温が平年より高くなる見込みと予測。エルニーニョ現象などの影響で太平洋高気圧の北への張り出しが例年より強く、県内が暖気に覆われることが要因とみられる。
学校での熱中症対策:冷凍庫設置が進む
児童の熱中症対策として、静岡市立小学校では冷凍庫の設置が進んでいる。児童が登校時に使用したネッククーラーなどの冷却グッズを授業中に冷やし、下校時に再び使えるようにする取り組みだ。市立安倍口小学校(静岡市葵区)では職員室に2台の冷凍庫を設置。下校時間になると教員が冷凍庫からネッククーラーの入った容器を取り出し、職員室前の机に並べ、児童らが取り出していた。
徒歩30分以上かけて登下校している小学4年の男児(9)は「(ネッククーラーは)登校中にぬるくなってしまうけど、帰りも首を冷やせるのでうれしい」と笑顔を見せた。岡部貴史教頭(46)は「小学生は体が小さく、地面からの熱を受けやすい。児童の命を守るための対策として続けたい」と話す。
クーリングシェルターの活用と注意喚起
県は、こまめな水分・塩分補給のほか、各市町が指定する冷房設備が整った施設「クーリングシェルター」の利用を呼びかけている。暑さをしのぐために誰でも利用でき、昨年は県内のほとんどの自治体で計約1300か所が指定された。今年の利用可能施設は各市町のホームページなどで確認できる。
熱中症対策グッズの動向
ハンズ静岡店(静岡市葵区)には、ハンディーファンや遮熱効果の高い日傘、帽子などの熱中症対策グッズが並ぶ。同店事業部の林智洋さんのお薦めは、熱を遮る帽子。アルミ素材の断熱シートが内側に取り付けられており、かぶるだけで帽子内の温度が一般的な帽子と比較して約10度低くなるという。手軽に着用できるため、子どもから高齢者まで熱中症の予防効果が期待できる。林さんは「幅広い年代が活用できるグッズがあるので探してみてほしい」と話す。



