愛知県豊明市で、スマートフォンの長時間使用が脳の発達に与える影響を中学生に伝える講演会が始まった。東北大学応用認知神経科学センターの榊浩平助教が市立の全3校を巡回し、睡眠不足や成長期の脳発達への影響をデータに基づいて解説している。
スマホ条例に基づく啓発活動
この講演会は、同市が定めた「スマホ条例」の一環として実施されている。条例では、スマホの余暇での使用時間を「1日2時間以内」と推奨しており、その啓発活動として今回の講演が企画された。榊助教は「スマホはどこまで脳を壊すか」などの著書があり、市に助言を行っている。
条例施行後に実施された全中学生アンケートでは、「2時間以上使用」が約65%、「寝る時間が遅くなる」が約41%、「睡眠7時間以下」が約46%に上った。これらの結果を受け、市は講演会を開催するに至った。
前頭前野の重要性とデータ分析
栄中学校での講演で、榊助教は「脳で特に大事な前頭前野は、中学生の時期によく使って鍛える必要がある」と指摘。仙台市で小中学生7万人を対象に毎年実施している調査から、「スマホ使用が2時間を超えると明らかに成績が落ちる」という分析データを示した。
さらに、脱スマホ習慣として以下の3つを提唱した。
- アイコンの削除(何となく触るのを防ぐ)
- 通知オフ(時間を決めて自分から確かめる)
- 目覚まし時計にしない(寝室に持ち込まない)
榊助教は「スマホをどう使うか、自分で考え、やれることから始めよう」と生徒に語りかけた。
今後のアンケート調査
市は3校で講演後、生徒に対してスマホ使用の見直しにつながったかどうかを尋ねるアンケートを実施する予定だ。この取り組みを通じて、中学生のスマホ依存防止と健全な成長を促す狙いがある。



