ネパール北部ラスワ郡で26日、大規模な鉄砲水が発生し、道路や電力インフラに被害が出た。当局は現在、被害規模の把握に追われている。
濁流が山間を押し寄せる様子を確認
当局がSNSで共有した動画では、中国と国境を接するヒマラヤ山脈の同郡で、濁流が山の谷間を押し寄せる様子が確認できた。
ネパール警察はAFPに対し、「被害の規模は正確には把握できていないが、災害の規模は大きく、多くの集落に被害が出た可能性がある」と語った。
首相が緊急会議を招集、軍も派遣
バレンドラ・シャハ首相は、緊急会議を招集し、状況の把握に努めた。また、SNSへの投稿で「医療チーム、スカウト隊、赤十字と連携して必要な措置を講じる作業が始まった」と明らかにした。
ネパール軍は、被災地にヘリコプターと災害対応人員を派遣したと発表。「被害の詳細を収集する作業が進められている」と声明で述べた。
発電容量約430メガワットが被害、幹線道路も通行止め
ネパール電力庁によると、水力発電や太陽光発電施設を含め、約430メガワットの発電容量が被害を受けたという。
当局によると、複数の幹線道路も通行止めとなった。
チベット側でも死傷者、中国は救助活動を指示
一方、ネパールと国境を接する中国・チベット側でも「多数の死傷者」が出たと、国営中央テレビ(CCTV)が報じた。「26日午前10時半ごろ、ネパール側で発生した土砂災害により、チベット自治区シガツェ市吉隆県の吉隆口岸で死傷者や行方不明者が多数出た」と伝えた。
国営新華社通信も、習近平国家主席が「全力を挙げた」救助活動を指示したと伝えたが、死傷者の具体的な数字については明らかにしていない。
南アジア全域では6月から9月にかけ、モンスーン(季節風)による大雨で、洪水や土砂崩れが発生しやすくなる。また科学者らは、気候変動により同地域でも異常気象の頻度と規模が増しているとしている。



