大事なのは、チームの目標をきちんと共有したうえで、「あなたにはこの役割が期待されている」と丁寧に伝えることだ。具体的には、チームにおいてあなたに担ってほしい役割と、その役割を果たすことでチームにどう貢献できるのかを言語化して示す。
日々の関わりで「良い面」を言葉にする
ここで重要なのが、日々の関わりの中で「良い面、ポジティブな面を伝えること」である。「この作業、あなたがやると安定します」「そこに気づけるのは、あなたならではだと思う」のように、本人が強みとして自覚していないかもしれないけれど、確実に持っている長所を言葉にして伝えることで、本人も自分の良い面に気づくことができる。
そうした土台があるからこそ、「なぜ、その役割が求められるのか」が腹落ちして、行動にもつながりやすくなる。「自分はここで必要とされている」という感覚を育てることにもなる。
特別なご褒美は逆効果
一方で、やる気が見えないからと特別なご褒美やインセンティブを用意するのは逆効果だ。こうした条件付きの「やる気」は決して長続きしない。もともとそうしたものがなくても淡々と責任を果たしてくれているメンバーに不公平感を生み、チーム全体の信頼関係を壊しかねない。
やる気は内側から生まれる
アドラー心理学では、やる気は外から無理に引き上げるものではなく、「ここに居場所がある」「自分は役に立っている」と感じたときに自然と内側から生まれるものだとされる。叱咤激励でも根性論でも特別扱いでもなく、チームの目標を共有し、その中で一人ひとりの強みと役割を丁寧につなげていくこと。それが、やる気がなかなか高まらない相手と向き合ううえで、もっとも現実的なアプローチだ。
やる気を見せてくれない相手には、次の2つを意識しよう。
- 期待されている役割を具体的に言語化する
- 日々の関わりの中で積極的に声かけをして「強み」に気づかせる
(出典:永藤かおる著『「アドラー」だから自分で動ける部下が育つ 上司の教え方』)



