横浜市立中学校でデリバリー方式「全員制給食」が本格始動
横浜市の市立中学校において、2026年4月8日からデリバリー方式による「全員制給食」が新たにスタートした。これまで中学校給食を実施していなかった同市は、2021年4月に配達弁当を「学校給食」と位置付け、選択制による提供を開始。食育の推進や栄養バランスの向上を目指し、全員制給食への移行を進めてきた。
市内全143校で導入 1日約8万食を6工場で調達
本年度からは市内すべての143校でこの制度が導入される。給食は市内外の6つの工場において、民間事業者が1日あたり約8万食を製造し、各学校へ届ける仕組みだ。アレルギーを持つ児童に対しては、特定原材料9品目を除いた別ラインで作られた代替食が提供される。
献立はごはん、おかず、汁物、牛乳で構成され、1食あたり330円に設定されている。汁物については、従来は工場でふた付きカップに入れ、蓄熱材入りコンテナで運ばれていたが、保温性に優れた二重構造の金属製容器で届け、配膳する方式へと変更された。温かさを保ちにくいおかずについては、食中毒対策の観点から19度以下で配送される。
選択制から全員制へ 生徒の参加率が大幅向上
選択制が採用されていた2025年度において、市内で給食を食べている生徒の割合は平均54.6%だった。しかし、8日に全員制給食が導入された学校では、生徒たちが級友とともに味の感想を活発に伝え合う様子が見られた。
港北区の新羽中学校では、山中竹春市長が訪れ、生徒たちが配膳する様子を視察。さらに、献立開発に携わってきたシェフ3人も参加し、3年生のクラスでサバの塩こうじ焼きや生揚げのそぼろ煮などを一緒に味わった。
生徒の声「全員で感想を共有できるのが楽しい」
江頭百笑さん(14)は「汁物はカップの時よりもできたての温かさを感じられる。全員で味の感想をシェアできるのが楽しい」と語り、新たな給食制度への期待を表明した。この取り組みは、単なる食事提供にとどまらず、生徒同士のコミュニケーションを促進する食育の一環として注目を集めている。
横浜市は今後も、全員制給食を通じて健康的な食習慣の定着と、学校生活の質の向上を図っていく方針だ。



