宿題しない子を動かす「声かけの順番」3つのコツとは
宿題しない子を動かす「声かけの順番」3つのコツ

元渋谷教育学園渋谷中学高等学校の国語科専任教諭で、市野瀬教育研究所所長を務める市野瀬早織氏が、宿題をしない子どもを上手に動かす「親の声かけ」のコツを解説している。ポイントは「言葉の順番」にあるという。

声かけの3つの順番で「叱る言葉」から「一緒に考える言葉」へ

市野瀬氏によると、効果的な声かけには順番がある。①起きている事実を伝える②親の考えを短く話す③子どもが次の行動を選べる問いを渡すという3ステップだ。この順番を意識するだけで、声かけは「叱る言葉」から「動き方を一緒に考える言葉」へと変わる。

「だから、今すぐ宿題をしなさい」と最後に命令してしまえば、結局はいつもの声かけに戻ってしまう。3つ目のポイントは、子どもが次の行動を考えられる「問い」を渡すことだ。

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行動を選べる「問い」を投げかける

具体的には「今日は、どの宿題から始める?」「今から30分やる?それとも夕食後に30分やる?」「計算と漢字なら、どちらを先に終わらせられそう?」といった問いかけが有効だ。何をしてもよいと任せるのではなく、親が守ってほしい枠を示したうえで、お互いの意見を用いて最適解を一緒に決めていく。

選択肢を与えることは、子どもの言いなりになることではない。子どもが自分で考え、行動を決める機会を残すことだ。ただし、選択肢が多すぎると、かえって決められなくなることもあるため、最初は2つ程度に絞るとよいとしている。

子どもが「どちらも嫌」と答えた場合は、「では、何なら始められそう?」「最初の10分だけなら、何ができる?」と、さらに行動を小さくしてみる。自分で決めた行動には責任を持ちやすいという。

「問い」が子ども自身の考える力を育てる

市野瀬氏は現代文の授業でも、生徒が答えに詰まったとき、すぐ正解を教えるのではなく、「どの言葉が手がかりになりそう?」「まず、どこから考える?」と問いかけてきた。問いを具体的にすると、生徒はもう一度文章に戻り、自分で答えを探し始めるという。夏休みの宿題も同じだとしている。

親の役割は、正論で子どもを言い負かすことではない。宿題を早く終わらせることだけを目的にするのではなく、子どもが自分で切り替え、動き出せるようにする。その小さな声かけの積み重ねが、「親子げんか」を減らすだけでなく、子どもが「自分で考える力」を育てていくのだという。

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