「推薦入試で学力低下」は本当?東大入試も変える新しい「頭のよさ」
推薦入試と学力低下の関係、東大入試も変える新たな「頭のよさ」

推薦入試の増加が日本人の学力低下を招くとの見方がある一方で、教育現場では「頭のよさ」の定義そのものが変わりつつあるとの指摘が出ている。一般入試でも、単純な努力量だけでなく戦略性が重視される時代になったという。

推薦入試に伴う課題と新たな見方

推薦入試には、高校による活動機会の差や家庭の経済力による海外経験・課外活動の選択肢の差、評価基準の不透明さといった課題が存在する。しかし、そのうえで教育関係者は「推薦入試が増えているのは『学力なんて必要ない』という話ではない」とし、「時代の変化によって『頭がいい人』の定義そのものが変わってきた」との見方を示す。

実際、現在の大学受験は昔と比べて「戦略性の勝負」になってきている。共通テストでは国語・数学・英語・理科・地歴公民に加えて「情報」が加わり、英語だけでもリスニングや英作文があり、大学によって出題形式や要求される能力が異なる。

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一般入試も変化、求められる戦略性

一般入試も昔とはまったく異なり、「何を、いつまでに、どこまでやるか」を考えることが不可欠だ。「夏までに数学をこのレベルまで上げる」「この大学は英作文の配点が高いから、秋から対策を厚くする」「模試を見ると英語より数学の伸びしろが大きいので、今月は数学に時間を振る」といった戦略が必要になる。

一方で、戦略を立てるための材料は昔より圧倒的に増えた。ネット検索で大学ごとの出題傾向がわかり、参考書の情報も大量にある。模試で弱点を細かく分析でき、生成AIに学習計画を相談することも可能だ。現代の受験生に必要なのは単純な「努力量」だけではなく、膨大な情報やツールを使いながら自分の現在地を把握し、正しい方向に努力する力だとされる。

仕事にも通じる「頑張る」の変化

この変化は仕事にも当てはまる。会社で「とにかく朝から晩までがむしゃらに働きました」というだけでは評価されない。売上が上がっていないならどのKPIに問題があるのかを見て、目標から逆算してスケジュールを組み、途中の数字が悪ければ計画を修正する。自分より詳しい人がいるなら相談し、使えるツールがあるなら使う。社会で求められる「頑張る」は、すでに「一人でひたすら頑張る」とは違うものになっている。

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