中学受験に臨む子どもとどう向き合うか。過去問の出版社・声の教育社代表の後藤和浩さんは「中学受験をする子どもは、親の見えないところで頑張っている。親はその頑張りを認めて、コミュニケーションをしっかり取ってあげてほしい」と話す。小6の夏は「勝負の夏」と言われるが、完璧を目指す必要はないという。
勝負の夏、でも完璧でなくていい
小6の夏は「勝負の夏」「受験の天王山」などと言われ、親もプレッシャーを感じる。力をつけるのに貴重な時期であることは間違いないが、「完璧」を目指す必要はない。学びきれずにこぼれた内容も、またあとで取り組むタイミングが必ずある。
心がけてほしいのは、長い夏を「完走」させることだ。夏期講習で朝から晩まで勉強漬けの毎日が続くので、子どもに「栄養」と「睡眠」をしっかりとらせることを第一にしよう。精神面では、はっぱをかけるのは塾の先生に任せて、自宅は「休息の場」としてほしい。
連日のハードな勉強に疲れて、勉強に身が入らないときは、思い切って半日休みにして休息させたり、博物館などに行ってもいいかもしれない。
受験生である前に小学生
夏期講習から帰ってきて、ソファでだらけている子どもの様子を見ると、親としては「こんなことで大丈夫なの?」と心配になる。しかし、後藤さんは「大丈夫です」と断言する。もちろん、気休めではないという。
後藤さんの知る限り、大半の子は、親に言われたり、周りの友達に誘われたりして塾通いを始めて、“なんとなく”中学受験をすることになる。そもそも、受験生である前に小学生。遊びたい盛りの年頃だから、勉強したがらないのはあたりまえだ。基本的には、中学受験をなかなか「自分ごと」にできない子がほとんどだと思って間違いない。
「早く勉強しなさい!」と言いたくなったら
「時間」と「空間」をあけて感情を抑えることが大切だ。親が感情的になると、子どもはますます勉強に身が入らなくなる。キレてしまったら「短く謝る」ことも有効だという。
中学受験で「叱るべきタイミング」はない。遊びたい盛りの子どもが“頑張れる”理由は、親の関わり方次第だ。親は「答えを出す」のではなく「聞いてあげる」ことが重要だ。
夏期講習の成果は遅れて出てくる。すぐに結果が出なくても焦らず、子どもの頑張りを認めて見守ることが、親にできる最善のサポートだろう。



