文部科学省は16日、小学6年生と中学3年生を対象に今年4~5月に実施した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の平均正答率などを公表した。中学数学では思考力や表現力を測る記述式問題の平均正答率が4割に届かず、中には無解答率が約4割の問題もあり、課題が浮き彫りとなった。
中学数学全体の平均正答率は57.4%、記述式は39.6%
中学数学全体(全16問)の平均正答率は57.4%だった。問題形式別では、知識を測る選択式(3問)が59.6%、短答式(9問)が64.6%だったのに対し、記述式(4問)は39.6%と大きく下回った。特に、文字式やグラフを用いて数学的に数値の求め方を説明する問題は正答率が34.5%にとどまり、生徒の39%が解答しなかった。
各教科の平均正答率と中学英語の全面オンライン化
その他の教科の平均正答率は、中学国語64.2%、小学国語61.1%、小学算数56.6%だった。3年ぶりに実施された中学英語は、学習用端末を使ったオンライン出題・解答方式に全面移行した。個別の学力を把握するため、生徒ごとに出題問題の組み合わせが異なるIRT(項目反応理論)方式を導入し、結果をスコアで示す。英語4技能の目安平均は500点に設定され、今回は499点だった。
IRT導入で経年比較が可能に、来年度以降全教科オンライン
現在の全国学力テストは年度ごとに問題の難易度が調整されていないため、正答率を過去データと単純比較できない。しかし、来年度以降はすべての教科がオンラインで実施され、IRTの導入により問題の難易度が細かく設定されるため、経年変化の把握が可能になる。
今年度の全国学力テストは約184万人が受験。16日には児童・生徒や学校ごとに結果が返却され、夏休み中の学習に役立てられる。中学英語の結果はスコアではなく、5を最高とする1~5段階の理解度で示される。



